自選未映像化脚本集『廃棄シナリオ夢の島 Vol.1』を作りました

脚本賞の応募を始めてかれこれ15年は経つのではないかと思うのだがそこまでくればもはやアマチュアのベテラン、『キッズ・リターン』で主人公を堕落させるボクシングジムの先輩みたいなものではないかと思われるのだが、そろそろ出してもいいだろう。何を? 何をってそりゃああんたアレに決まってるでしょうが、脚本の本、いわゆるシナリオブックというやつですよ。ほほう、映像化された脚本もちゃんとあるんですねぇ。いや、ない。ないが、出す!

全国初とまでは言わずとも日本の長い歴史上3番目か4番目ぐらいの愚挙ではないだろうか。なんと映像化されていない無名の人が書いた映画脚本のシナリオブックである。あまりにも需要を度外視しすぎているが30部刷っても1万かからなかったので名刺代わりにもなるし実績作りにもなるだろう。これからは業界の人に会うときなどに私シナリオ書いてましてねとこの本を見せればいいわけである。なんだか詐欺師のようだが手の内はここでこうやって明かしているのだから構わないだろう。今も昔も映画テレビなんか言ったもんがちやったもん勝ちのヤクザな世界である。

ということでこれを通販オンリーで売ります。価格は600円+送料150円で750円。これを安いと受け取るか高いと受け取るかは人によって大幅に異なるでしょうが750円といえばこの物価高時代牛丼屋の一食分ですよあなた。牛丼屋一食分で無名の人の未映像化脚本2本が紙の本で手に入…まぁそれが高すぎるだろと言われたら反論できないので言わないで!

収録脚本は新人シナリオコンクール(そこそこえらい新人賞)の二次選考までは残った『我が月神に祈れ』とTSUTAYAクリエイターズプログラムという映画コンペに出して例年通り一次選考すら通過できなかった『ニューノーマル、ニューオーダー、ニュークリア&ニューエイジ』で、ハイパーリンクを張っていることから分かるでしょうが2本ともこのブログにPDFでアップしてるのでわざわざ紙で買ってもらわなくても読めるという罠。でも読まないでしょPDFでそんな面倒臭い。紙で高い金払って買う方が面倒臭いとしても。

脚本なので小説のようには読めないでしょうがまぁでも自分で言うのもあれですけど自分で言わないと誰も言ってくれないので言いますがどっちの脚本もそれなりに面白いと思うよ? うん思う思う全然思う。全然思うので牛丼屋一食分抜いても良い人は買ってください。商品ページはBOOTHサイト内のMOVIE TOYBOX STOREです!

【収録作のあらすじ】

『我が月神に祈れ』
東日本大震災から十年弱、被災地の東北地方某県月読市では沿岸地区の復興が一向に進まず、その地にIRリゾートを誘致する復興計画を公約に掲げたタレント知事・瓜生が知事選で圧勝する。IR構想の実現のため瓜生は復興コンサルタントを自称する男・稲葉に市のPRを依頼する。稲葉が目を付けたのは月読市に伝わるツクヨミ信仰。ツクヨミを賭博の神だとする架空の伝承をでっち上げることで与党政治家と繋がりのある保守系の政治団体の関心を引き、IR招致レースで優位に立とうとするのであった。そんな折、瓜生と地主の口約束で用地確保が済んだと思われた月読市沿岸地区に、ツクヨミを信仰し睡眠を宗教実践の柱とする新宗教団体・黙睡正教夢見の会の総本部の建設が始まり、安眠の地を求める信者たちが市に移転してくる。

『ニューノーマル、ニューオーダー、ニュークリア&ニューエイジ』
コロナ禍の冬、東京で営業の仕事をやっている広瀬ひかりは実家で引きこもっている妹のミチルから「助けて」という電話を受けた。その時は相手にしなかったものの夏になってふとそのことを思い出したひかりは、お盆休暇を利用して実家に帰省する。彼女がそこで見たのはコロナ陰謀論にハマった母親・絵里子と、ミチルが核兵器を作って物置に置いたと信じ込み、誰かが核を狙っているのではないかと疑心暗鬼に陥った父親・浩の姿だった。

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