俺に感想を聞くな映画『呪呪呪/死者をあやつるもの 』感想文

《推定睡眠時間:80分》

『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が起こしたホラー映画革命によりゾンビといえば噛みついて感染するとか頭を撃たないと死なないとかのモンスターとなりその後は狂犬病的なウイルスに感染してめっちゃ凶暴になった人のモンスターとなったが元々はブードゥーの秘術により使役される奴隷であった。この映画に出てくるゾンビは最近の主流ゾンビではなく韓国古来のものなのかなんなのか知らないが秘術によって操られる死体というわけでブードゥー教こそ出てこないがロメロ以前のゾンビに近く、まずその点が目を引くところ。

だがそれだけではない。この使役ゾンビ、ゾンビのくせに全力疾走ラリアットをかましてくる。ラリアット! これはなかなか斬新ではないだろうか。噛むとか押し倒すとかじゃなくてラリアットをしてくるしその後は首を掴んで持ち上げたりしてくる。一応の意志と食欲を持ったゾンビならまずこんなプロレスじみた攻撃はしてこない。よって使役ゾンビ軍団が全力疾走して主人公らに迫ってくる光景もゾンビ映画のそれというよりはなんか『逃走中』のハンターっぽい感じになるのであった。ハンターもラリアットはしないと思うが。

まぁ俺に書ける感想はそれぐらいだな。だって半分以上寝てるもん。観る前に飲んだ頭痛薬がどうも効き過ぎちゃったみたいだね。もうどんな映画だったか全然わかりません。韓国映画に出てくる会社は全部悪いのでおそらく会社が底辺庶民に悪いことをしたのでゾンビ使いに復讐をされるというお話だと思われるが、それさえ想像の域を出ない始末だ。そのうえ連続テレビドラマの劇場版とくる。超序盤の感じからすると登場人物の関係性などはある程度これだけ観ても理解できるようになっているようだが、登場人物の関係性やドラマに面白さを見出すには映画版だけではいささか厳しいだろう。俺はテレビドラマ版は観ていないので誰が誰だかわかんないし誰がどうなってんのかもわからなかったし当然それを面白く観ることもできなかった。

ここまで来るとこれ感想書く必要あるのというレベルだがいや、特徴的なゾンビの性質のほかにもう一点だけ書いておきたいことがあってさ、これテレビドラマの劇場版だからたぶん主要スタッフとか基本そのまま引き継いでて、照明とか構図とか特殊効果とか芝居とか更には台詞までもが映画じゃなくてテレビドラマのトーンなんですよね。良く言えば見やすくて悪く言えばケレン味がない。こういうのって日本映画とかにありがちなことだから日本映画の悪癖かと思ってたけど韓国映画でもテレビドラマの劇場版はこうなるらしい。まぁそうだよね、基本はテレビドラマ版を観てた人が観に来る映画なわけだから、テレビじゃないからといって映像スタイルを劇的に変えるわけにはいかない。

そういうところはなんか面白かったな。他はだいたい寝ててわかんないけど、人気ドラマの映画化ならおもしろいと思います。

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こちらがテレビドラマ版。根強いファンを持つ韓国ドラマのDVDなのにこの感想を書いている時点でアマゾンレビューが一件もなかったので少なくとも日本ではかなりマイナーなドラマらしく、邦題がこんなことになっているのはそのためと思われる。なぜ今じぇじぇじぇパロディなのかはわからないが。

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