『ジュラシック・ワールド』の感想を書きながら恐竜ランドに妄想を馳せる!

いや、別に思い入れとか無いんすよ、『ジョラシック・パーク』(1993)に。ついでに言えば恐竜も別に興味ないし、スピルバーグもそんな好きじゃないし。
でもさぁ…主人公の兄弟がホテルにやってきてさ、んで、客室の窓をバーンて開ける。するとカメラがスーッと窓の外に出て行って、空中からついに完成したジュラシック・ワールドの全景を捉えると、ジョン・ウィリアムズの例のテーマ曲がグワァンと高鳴る。

俺、泣いたよ、ココ。涙止まらなかったよ。一作目と二作目に出てきたキ○ガイ博士の狂気の夢がさぁ、世代を超えてついに叶ったんだなぁって思って。
大人も子供も目を輝かせてさ、恐竜すげー! やべー! って騒いでんだよ。ふれあい広場で赤ちゃんトリケラトプスと戯れてるんだよ。
思い出しても泣きそうだ。恐竜って夢だよな。俺自身は恐竜の良さとかそんな分かんねぇけど、恐竜に果ての無い夢を見る人ってたくさんいるじゃないすか。
その夢がさ、一つの恐竜の化石の上に何層にも渡って折り重なった恐竜に命を懸けた人たちの屍の上にさ、ついに結実したんだなと。
そう思うと、映画とはいえ泣けてしゃーないんだよ。

とゆーコトで『ジュラシック・ワールド』の感想書く。
以下あらすじ。

さんざん死人を出しながらもアメリカ人はまだ懲りない。
一作目~三作目で色々犠牲は払ったが、でもやっぱ恐竜蘇らせてテーマパーク作りたい! そしたらすげーカネになるに違いない! 恐竜よりもおカネ大好き!
ってなワケでついに前代未聞の恐竜テーマパーク“ジュラシック・ワールド”が開園、世界中の人々で賑わってんのだった。

さて、そんなジュラシック・ワールドに家庭に事情を抱えた兄弟がやってきた。
恐竜大好き弟はナントカサウルスだ! カントカドンだ! と大喜び。一方クールを気取る反抗期のアニキは恐竜なんてだせーぜ、ヨォそこのねーちゃん、俺のティラノサウルスを味見しないか? ってな具合に、マァそれぞれ違った意味でワールドを満喫。
だが、例によって一匹の恐竜、しかも色んな動物の遺伝子をチャンポンした超強いオリジナル恐竜が脱走したコトから、二人の休日は地獄へと変貌すんのだった…。

ジュラシック・ワールド、俺も行きたいなぁ。もう超行きたいわぁ。
いやティラノとかそーゆーのはそんな興味ないんだよ。今回モササウルスってゆードデカイ水棲恐竜が出てきてさ、エサやりショーで豪快にエサを食べたりするシーンとかあんだけど、別にそーゆーのはいい。そーゆー派手なのはいい。

俺が行きたいのはさ、赤ちゃん恐竜と遊べるふれあい広場なんだよ。主人公のアニキが「こんなのガキ向けだよ」とかバカにしやがるふれあい広場。
もう超カワイイよ、赤ちゃんトリケラトプス。しかも乗れんの、上に。いや体重制限あるだろうからオッサンは乗れないかもしんないけど、触るだけでも嬉しいよ。
あぁあと、アパトサウルスも見たいよな。アパトサウルスは草食恐竜いっぱい棲んでるエリアにいるんだけど、それを自由に移動できるジャイロスフィアっつーマシンに乗って見てくのよ。
なんつってもデカイもんな、アパトサウルス。草食とはいえ近くで見たら大迫力だし、それになんかね、絶対感動しますよ。すげーデケェにも関わらず静かに優雅に泰然と葉っぱなんか食ってるその姿、これはもうある種の哲学すら感じさせるんじゃないかな。

アレやね、モササウルスのエサやりショー見て兄弟二人とも大喜びでしたけど、マァゆーてもコドモやね。
オトナの楽しみ方は違いますよ。ふれあい広場でのほほんと赤ちゃん恐竜と戯れて、アパトサウルスと静かな時間を過ごして、んでクリエーション・ラボでどーやって恐竜が出来るのか学ぶと。夜はもちろん園内を一望できるヒルトンホテルのレストランで太古のロマンを肌で感じながらのディナーですよ。

なんだろな、恐竜恐竜いいますとお子様向きと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなワケでジュラシック・ワールドはオトナでも全然楽しめる。
いやこのテーマパークね、本当に色んな遊び方ができるし、誰でも楽しめますよ。
恐竜なんか興味ない人でもモササウルスのエサやりとかティラノサウルスの迫力には圧倒されるだろうし、学術的な面もあるから恐竜好きな人はもっと楽しめる。
ゆっくりのんびり草食恐竜を眺めるコトもできるし、目にも留まらぬスピードで狩りをするラプトルを追っかけるコトもできる(かもしれない)
いや仮に恐竜嫌いな人だったとしても、雄大な自然の中でのゴルフを楽しむコトはできんだろう。ジュラシック・ワールドにはゴルフコースもあんのだ!

とにかく、飲食エリアにはフランス料理から日本食までなんでも並んでるし、お土産も充実(ちょっと高いが)
新しい種類の恐竜も次々と誕生してるし、んでまた遺伝子操作されたオリジナル恐竜のお披露目も近々予定されてるらしいから、一人でもカップルでも家族でもみんなオッケー、そして何度行っても新しい発見と感動、興奮があるサイコーのテーマパーク、それがジュラシック・ワールドなのだ!

…と、なんか途中から映画と現実の区別がつかなくなってきてるが、そんぐらいジュラシック・ワールドは魅力的なのだ。
映画の公式サイトとは別に、映画の中のジュラシック・ワールドのサイト、とゆー設定のサイトがある(公式)
映画自体も面白かったが、そのサイト見てるだけでも妄想とニヤニヤが止まらなくなっちゃうんで、暇な人はぜひどーぞ。

ところで映画本編なんですが、いやもうとくに前半、サイコーサイコー。
モササウルス・ショーにふれあい広場、草食恐竜エリアにラプトルエリア、オリジナル恐竜から飲食店エリアまでバーっと園内を回ってく。
ほんでワールドに携わる色んな人々、自信過剰の運営会社のCEOから勝気なワールドの管理責任者、管理センターのオタク職員に元軍人のラプトル飼育員、腹の読めない保安主任にカッチョイイ保安部隊、一介の研究者から研究部門の責任者に出世した恐竜博士(泣ける!)から全然やる気のないダメバイトまで、とにかくマァ色んな人が出てきて群像劇の様相を呈したりする。
主役はあくまでジュラシック・ワールドですよとゆーワケで、ソコがどんな風になってるか見せるコトに徹したこのあたり、なんとも楽しいのだ。
あぁ、俺もワールド行きたいなぁ…。

ほんで、今回そーゆー作りなんで、チョット今までのシリーズと違う構成なのだ。
今までっつーと主人公(ら)に焦点当てて恐竜怖いなー、恐竜怖いなーってサスペンスとアクションに持ってったが、『ジュラシック・ワールド』は例によって恐竜が脱走した後、いかにしてワールドが崩壊してくかの群像ドラマに焦点を当てる。
次第に職員たちの統率は取れなくなってって、んで各々のエゴと思惑が衝突した末に恐竜の夢は破滅を迎えるってなワケである。

なので、遺伝子操作されたオリジナル恐竜とか出てくるが、コイツあんま暴れないし単にワールド崩壊のキッカケとしての扱いなんで、ハナシの途中からほぼ出てこなくなる。
他の恐竜も含めて一方的に人をバクバク食ったりするシーンもあんま無いんで、正直今回の恐竜たちはハラハラドキドキとはワリと無縁の存在なのだった。
群像劇スタイルで明確な主人公を据えなかったり、視点を固定しないあたりもハラドキ感の無い所以だと思われる。

でもって、そのワールド崩壊過程も適度なブラックユーモアまぶした描き方してるんで、コレ笑えるんだけどとても緊張感とか無い気がしたなぁ。
つーかね、結構笑える映画なんすよ。なんですか、ラプトルが襲ってきたりする緊迫のシークエンスとかあるでしょう。そん中にバシバシとギャグが入ってくんの。
いやそーゆーのって大体のハリウッド大作でやる手法ですけど、この映画の場合かなり笑いに比重が置かれてるんで、もうちょっと夢の崩壊を深刻に感じたかったなぁと思ったりもしたのよ。
別にシリーズものだからってシリーズの他の映画と同じコトやる必要ないと思いますけど、でも基本『ジュラシック・パーク』シリーズってコワイ映画だし、シリアスにやるトコはちゃんとシリアスにやってたからさ…。

そーゆー具合に、結構アレな感じのある映画だったりする。
ぶっちゃけ前半で風呂敷広げまくったシナリオは後半どんどん大味になってって、いやその展開は無理があるだろ、いやさっきのアレはどうなったんだよ、いやそれじゃなにも解決してねーだろ、みたいな感アリ(ラプトル討伐隊以降の展開はほとんど破綻してる)
なんせ登場人物が多いんで捌くのタイヘンだったろなとは思うが、各々の抱えるドラマをセリフで回してセリフで終わらせるよーなトコがあり、ついでに言うと上映時間全体に占めるそれぞれのドラマの割合は平等に少ないんで、このあたりすげー薄味だったりする。

こーゆー人間ドラマの薄さがそれぞれの行動に必然性を感じさせなくしてるよーに思え、その集積がこの映画のメインどころのワールド崩壊ドラマなので、結果としてハナシ全体にとても無理が出てきて、大味だったりギャグに見えてきたりもすんじゃなかろか。
実際一作目の『ジュラシック・パーク』だって相当粗いシナリオだと思うが、でも万年子供の恐竜博士サム・ニールの成長物語をハナシの主軸にしてわりあい丁寧にやったりして、その視点から映画を観てる間は細かいコトとか別に気にならならなかったりするんだし(後から考えるとツッコミどころ満載である)

つかさぁ、なんかやたら一作目と二作目のオマージュとかあるが、これまた明らかにやり過ぎで『ターミネーター:新起動 ジェニシス』同様パロディになっちゃってんじゃないの。
ファンサービスなんだろうけど、もうこの手のリブートもの続編ものでオリジナルのオマージュばっかりやんの飽きたっつの。
んなコトでハナシの流れ寸断したりすんの止めて欲しいよなぁ。だいたいこーゆーオマージュって映画のリズム崩すんですよ。

アレだな、だから、あんま出来のいい、完成されたの映画じゃないと思うんだよ。
思うんだけど、でもさぁ、ついにだよ? ついに完成した、あの、夢の、夢の恐竜ランドを見せられたらさぁ? なんかもうどーでも良くなってくるんだよ。
兄弟(の弟)がアレ見たいコレ見たいって目を輝かせてワールドを闊歩してる姿は、おっきな恐竜がドシンドシンと巨体を揺らして闊歩してる姿より遥かに感動的だったんだよ。
夢があるんだよ。この映画には夢があるんだよ!

だから、正直映画としての作りは結構ダメだと思うけど、俺は『ジュラシック・ワールド』が大好きなんだよ!
超面白かったんだよ!
あー、ジュラシック・ワールド行きてー!

【ママー!これ買ってー!】


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そういえば二作目の『ロスト・ワールド』も後半の展開はなんなんだアレ、漫画かよ、とか言われてたな。スピルバーグの映画はいつも大味だよなぁ。
でも俺は一作目より全然好きだったりする。「今度は戦争だ!」精神に忠実に、今度は完全武装の恐竜ハンターが恐竜島で決死のサバイバルを繰り広げる!
ちっこい肉食恐竜の恐ろしさ、サンディエゴで大暴れのティラノサウルス、恐竜万歳なプテラノドンにもグっとくるが、アレだ、恐竜ハンターが次々と恐竜を仕留めてく狩りのシーン、サイコー過ぎてウンコ漏らしそうになる。

とにかくウルトラ燃える。シナリオとはもはやどーでもよい。

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匿名さん
匿名さん
2020年4月4日 11:18 AM

頭悪そうな文