映画『サマーフィーリング』夏のせい感想文(ネタなし注意)

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《推定睡眠時間:30分》

惹句にはベルリン、パリ、ニューヨークで過ごす三つの夏と書いてあるがベルリンの夏はほとんど覚えがない、フィールグッドな映画なので気持ちよく眠って見逃してしまったんだろう。
まぁ人生いろいろありますよね。人生いろいろ、夏もいろいろ。なんで別れたか知りませんがニューヨークに居を定めた主人公のもとにベルリン時代からの元恋人がやってきてそこでこう、お互いようやく未練を断ち切るんですが忘れるのに3年必要かー。恋愛ってたいへんなんすね。

そういえば主人公の元恋人が最初の方のベルリンの夏にぶっ倒れてそこで俺も後を追うように入眠しているわけですが、恋愛関係にあるふたりの片方が健康を害したりするとその関係もなんとなく病んでくるっていうのはゲームの『サイレントヒル2』で学んだことでと考えながら公式サイトのあらすじを読んで衝撃、元恋人死んどった…映画の最後でニューヨークに来た元恋人は別の元恋人だった…。

すごいところを見逃していたな。いやでもそれは気付かないわー。睡眠鑑賞者気付かないわー。だって主人公はとくに元恋人の死に台詞で触れたりしないですしねー。カメラも最初から最後まで淡々と日常生活日常会話たまにバケーションな風景を切り取るだけなのでよほど注意深く見ないと死が主題として浮き上がってこないからねー。まぁ予告編を観たら普通に死んだだの忘れられないだの言っていたわけですが…さては睡眠、30分で済んでないな。

でもそれでなんか腑に落ちましたよ。劇中でヒッチコックの『めまい』とプレミンジャーの『ローラ殺人事件』の言及があるんですが、どっちも死んだ女の幻影を追いかける男の話ですよね。主人公は3度の夏を経過してもまだ死んだ元恋人が忘れられない。だから最後、また別の元恋人が再び新しい恋愛を始めようとしている主人公のもとを訪れるんだろう。そして主人公は彼女を振り払うように新恋人候補とわりかし激しいセックスに興じるんである。死を忘れるためのセックスだ。切ないな。

それにしても驚かされるのはヒッチコックの『めまい』とプレミンジャーの『ローラ殺人事件』、たぶん『サマーフィーリング』には出てきてない。同日にハシゴ鑑賞したクリス・マルケルの『レベル5』の記憶と混同してる。
じゃあもうわかんねぇよ。俺はいったい何を観ていたんだ。3度の夏になにがあったんだ。落ち着いて自分のことを考えてみよう。去年の夏…去年の夏はなにしてたっけ? 一昨年の夏…一昨年の夏はどこにいたっけ? 3年前の…自分の夏さえわからないのだから映画の中の3度の夏に起ったことなどわかるわけがない。

30分しか寝てないのになぁ。30分寝ても普通の映画はだいたい内容わかりますけどこれは違うからな。たぶん独特の浮遊感・倦怠感のせいだろう。映像の断片は頭にあるんですけどそれがこう、うまく繋がらない。ニューヨークでやったハンドテニス超難しそうだなぁとか感想も断片的である。きっと愛する恋人を失った主人公の心象風景もこんな感じに違いない。いい加減なことを言うな。

まぁでも、このあやふやさが夏感覚。このゆるさが夏映画。ビビットな色使いもまた夏の色。甘い切ない塩辛いそれが夏。夏映画堪能しました。夏映画はこういうことが起るものです。先賢は言っている。誰のせい? それはあれだ、夏のせい!
ただ俺が思うにこの場合は夏じゃなくてたぶん俺のせい。

【ママー!これ買ってー!】


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名盤。俺は聴いたことないですけど。

500