そこらへんのつまらない町こそ桃源郷映画『よき谷の物語』感想文
つまらないものとなんでもないものをあえて映画で観る。それほど豊かな時間もないのではないだろうか?
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
つまらないものとなんでもないものをあえて映画で観る。それほど豊かな時間もないのではないだろうか?
こういう映画は考えるだけ無駄ですし考えれば考えるだけみなさんの負けなのでスクリーンに脳みそを吸われるが吉です。くだらない、本当にくだらない!
適度に面白いけどすごい普通の映画だったとおもいます。あと羊が人間に都合良すぎるのでどうぶつ映画としては失格。
とくにつまらないわけでもないけどとくにおもしろいわけでもない。観ながらただ漫然とアメリカっぽくてキングっぽい映画だなと思う。
都会のお金のある大卒たちが死とはなんぞや生とはなんぞやとなかなか趣味の良いアパートの一室の中で退屈に論じているその外で、今日も貧乏人はクスリを打って暴力犯罪に手を染めホームレスは寒波で死んでいく。そんなアメリカの歪みが作り手の意図を超えて見えてくる映画であった。
この圧倒的な「これを撮らなければいけないんだッ!」「これを語らなければいけないんだッ!」の前では些細なことはどうでもよい。豊かで美しく生に満ち満ちた、実に感動的な映画だったとおもいます。
原題『ANACONDA』を『俺たちのアナコンダ』とかいうバカ邦題に改造してくれた配給の人はかなり良い仕事をしたんじゃないだろうか。何一つ『アナコンダ』シリーズである必要性がないという無駄を笑い飛ばせる人向けの実は高度な映画かもしれん。
もっと識字障害をストーリーに生かすとかそれぞれの人生の挫折と栄光をメリハリ付けて描いてもよかったのではないかとは思いいつつ、「こういう人生があった」の映画としては悪くない佳作。
とても見やすいエンタメ映画だと思うが俺に向けられた映画ではなかった。
まぁせかせかしないでたまにはこういう映画をだらりと眺めるのもいいではないですか。テーマ曲はゆるゆると心身を解毒するハワイアン。寝てもいいし最後らへんだけ観てもいいし途中で帰ってもいいかもしれない。