役者の飲み会を観る映画『SAKAMOTO DAYS』感想文
やってる本人たちは和気あいあいと楽しんでるが観ているこっちはそんなに面白くない。福田雄一の映画というのは劇場版・役者の飲み会なのかもしれん。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
やってる本人たちは和気あいあいと楽しんでるが観ているこっちはそんなに面白くない。福田雄一の映画というのは劇場版・役者の飲み会なのかもしれん。
華麗なファッションは見てて楽しいし現代アメリカの分析試料としても使えそうでよかったです。
都会のお金のある大卒たちが死とはなんぞや生とはなんぞやとなかなか趣味の良いアパートの一室の中で退屈に論じているその外で、今日も貧乏人はクスリを打って暴力犯罪に手を染めホームレスは寒波で死んでいく。そんなアメリカの歪みが作り手の意図を超えて見えてくる映画であった。
単純な楽しさにあえて留まり続けるのが『スーパーマリオ』というゲームシリーズの美点だとすれば、さすが宮本茂が製作に入っているだけあって、マリオの楽しさをしっかり映画向けに翻案した作品と言えるんじゃないだろうか。
この圧倒的な「これを撮らなければいけないんだッ!」「これを語らなければいけないんだッ!」の前では些細なことはどうでもよい。豊かで美しく生に満ち満ちた、実に感動的な映画だったとおもいます。
原題『ANACONDA』を『俺たちのアナコンダ』とかいうバカ邦題に改造してくれた配給の人はかなり良い仕事をしたんじゃないだろうか。何一つ『アナコンダ』シリーズである必要性がないという無駄を笑い飛ばせる人向けの実は高度な映画かもしれん。
とても見やすいエンタメ映画だと思うが俺に向けられた映画ではなかった。
超面白かった!し、よりエモいものが正義であり真実であるという今の風潮にあってこういう一歩引いた大人の視点を感じさせる映画というのは実に貴重なのではあるまいか。
おもしろいとかおもしろくないとかとは別に、いやまぁおもしろいんですが、それ以上に偉いな、と思わされる映画だった。ひたすら世の中を皮肉っているので。
今のハリウッドは膨大な資金を投じてこんなどうしようもない映画しか撮れないのかと思うと笑うしかないが、50年後にはカルト映画として学生たちがパーティで酒飲んでハッパやってツッコミ入れて笑いながら観る映画へと成長しているのかもしれません。