これでクリスマスも寂しくない! クリスマス・ホラー映画集めたぞ10本+1!

クリスマス! それはホラー映画の格好の舞台である! とにかく死ぬ! クリスマス・ホラーではバカそうなカップルがみんな死ぬ!
そうだ! クリスマスはカップルの日じゃない! カップルが死ぬ日だ! わぁ! そう考えるとクリスマスが楽しみになってきたぞーい!

クリスマス・ホラーを集めるその1。

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『サンタが殺しにやってくる』(1980)

サンタ・ホラーっぽい。ってゆーかサンタ・ホラーとしか考えられないタイトルだがキラーサンタに殺されるのはたかだか一人二人なので、なんかこうサンタさんがブシャーって殺して生首をサンタ袋に入れて内蔵をトナカイに食べさせるようなホラーで楽しい映画じゃないのだ。
どっちかって言えばキラーサンタの人間ドラマに重きが置かれた映画で、こう言ってよろしければ寂しい人必見のかなり泣きの映画である。もう一度繰り返す。この映画、泣けるのだ…!

子供の頃のベタなトラウマ(母親がサンタとヤってるの見た)に苦しめられ、すっかりオッサンになった今でも恋人はおろか友達の一人もいないオモチャ工場勤務の男。
彼の夢は子供たちに素敵なオモチャをたくさん届けて、いっぱい笑顔になってもらうことだった。日々子供たちをニヤニヤ眺めてはそんな夢想をするこのオッサン、傍目にはとてもキモイので誰からも理解されない。
で、そんな可哀想なダメ人間に悲劇のクリスマスが訪れんである。

オッサン視点で荒んだ現実をダラダラ見せてく映画なので基本怖くもないし楽しくもない。殺人を犯した後、無人のオモチャ工場に一人佇むオッサンの姿は悲しすぎる。怖いとすれば人生に失敗したオッサンのリアルをまざまざと見せ付けられて怖い。これはそういう怖さの映画。

だからこそとゆーかなんとゆーか唐突なメルヘンのラストシーンに、その情けない優しさに涙を禁じえないのだ。怒った町の住民に追い立てられるシーンはまるで『フランケンシュタイン』(1931)。一切の想像力を欠いたティム・バートン映画、とでも言えばその怖さ悲しさ伝わるでしょうたぶん。泣きの理由も。

『女子寮を襲う聖夜の殺人鬼』(1980)

性夜だからと女子寮に男を連れ込んでヤリまくる女子大生をキラーサンタが殺りまくる大王道クリスマス・ホラー。コチラはただもうサンタがカップルを殺しまくるだけなんでドラマもクソもない。あーみんな死んで良かった、とゆー映画であった。
しかし舞台となる女子寮がやたらと古びてて暗いんで定番中の定番もなんか意外に雰囲気ある。『鮮血の美学』(1972)とか『真夜中の狂気』(1980)みたいなロクデモナイ映画ばかり出てる卑劣俳優デヴィッド・A・ヘスが監督だからか描写がネチっこくて怖い。

壊れた女子大生が傍らで舞い踊る中での異様なラストの攻防、それに続く呆気ない幕切れもなんかシコリを残す結構イヤァな映画。ちなみにコチラもキラーサンタの動機は過去の怨念なのだった。みんなクリスマスが憎い。

『悪魔のサンタクロース/惨殺の斧』(1984)&『悪魔のサンタクロース2』(1987)

クリスマス・ホラーシリーズ『SILENT NIGHT, DEADLY NIGHT』の一作目。サンタが殺人鬼だなんて! とキリスト教団体から抗議を受けた映画とゆーが、いかにもウソくせぇ。話題づくりだろそれ。
『サンタが殺しにやってくる』はキラーサンタがあんま殺してくれなかったが『悪魔のサンタクロース』の方はやっぱり幼少期のトラウマでキラーサンタと化した若者がバンバン殺してくれるのでスプラッター度数高し。79分とゆー慎ましいランタイムもイイぞ。
とにかくサンタが殺しまくったら面白いよね! との製作意図以外は何も感じない、竹を割ったようなクリスマス・ホラーなんであった。

ちなみに続編の『悪魔のサンタクロース2』は前作のキラーサンタには精神科病院に入れられた弟がいたとゆーハイパーなやっつけ設定も凄いが、なにより88分のランタイムの半分が前作のダイジェストをそのまま流すだけとゆーコチラも別の意味で竹を割ったような潔さが凄い。

ダイジェストが終わると当然のように弟がキラーサンタと化して前作の舞台の孤児院へ殺しのプレゼントを持ってく。どこまでも金と手間のかからない映画作りに感動。しかし考えてみれば前作の殺人DIEジェストと新たなスプラッター・シーンだけで構成されてるので、ある意味観てる人にとってもお得な映画である。

キラーサンタの最後のセリフ、「もう怖くないよ…」はちょっと泣けます。

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『サタンクロース』(2005)

サンタ殺人鬼はこの他にも世の中にいっぱいいるらしく、観てないがフランスには『ウォンテッド Mr.クリスマス』(1989)、マケドニアには『グッバイ20世紀』(1999)なんてキラーサンタ映画もあるという。世界中でサンタは敵なんである。
しかしそれもそのはず、この映画がいうにはサンタとはもともと悪鬼らしく、それがキリスト教世界に取り入れられて善い妖精になったんだとか。人を殺して当たり前の悪いヤツなのだ! 本来は!

つーことで悪魔のサタンクロース(文字通り)と化したWWEレスラーのビル・ゴールドバーグが巨大なトナカイっていうか野牛? を駆ってスモールタウンに到来。いけすかねぇ金持ち一家のディナーに煙突から乱入、イケイケのロケンローにノって老若男女問わずぶっ殺してく冒頭からしてイエー! なゴキゲン映画である。
ゴールドバーグのプロレスあり、入れ乳ねーちゃんのストリップあり、空飛ぶジェットソリとスノーモービルのチェイス(爆破付き)ありのファンタジーありで、悪ガキと知能指数の低所得者だったら大喜び。

バカだがいかにもプロレスラー映画らしく、俗悪と見せかけといてネイティブ・アメリカンをバカにしてはいけない、ユダヤ人はクリスマスを祝わない、汚い言葉は慎むべし、お爺ちゃんは大切にしよう、等々の教育映画としての側面もあるから侮りがたい。
ブラックユーモアもいっぱいだが、明朗快活アメリカン、勧善懲悪で教育的配慮の行き届いた、是非ともお子様に見せたいクリスマス・ファミリー・ムービーなんであった。

『レア・エクスポーツ ~囚われのサンタ~』(2010)

サンタは悪鬼だったんだぞネタをサンタの本場フィンランドがやってみたところ、北欧の神秘を感じずにはいられない驚異のクリスマス・ホラー(?)が出来上がった。
いやもうホラーなのかどうかも分からない。ビデオ屋にはアクションの棚に置いてあった。分類する人も何がなんだか分からなかったんだろう。

話は強欲多国籍企業がなにやら山で採掘してるとこから始まる。何を掘っているかといえばサンタである。その山にはサンタが埋まってたのだった。いやそんな普通に言われても埋まったサンタを採掘するって設定が既に一般的なサンタ認識から外れるところだろう。

なんじゃそらであるがその後、全裸のジジィ集団が雪原を駆け、氷付けの巨大邪神サンタが目覚めの時を待ち、『ダイ・ハード』(1989)みたいになった挙句、こりゃあフィンランドの貴重な資源じゃと村人たちが喜ぶ。
とてもネタバレしてる気がするがたぶん読んでも意味分からないだろうから問題なかろう。観ても意味分かんないけど。

人を食ったブラック・ユーモア、飛躍しまくる展開、噛み合わない会話と『遊星からの物体X』(1972)を彷彿とさせるサスペンス&スペクタクル。なんかフィンランドの人は怒らせないようにしようって思えてくる映画です。

『クリスマスまで開けないで/サンタクロース殺人事件』(1984)

人外も含めてサンタの凶行ばかり続くが、代わってコチラは幼少期のトラウマで(またかよ!)サンタ嫌いになってしまった人がサンタの格好をした野郎どもを大虐殺。
そのサンタさんの格好をした野郎というのは基本エロしか考えてない汚いオッサンなのでなんか殺されても可哀想にならないしハラハラとかしない。最大のスプラッター見せ場がトイレで小便してた酔っぱらいオッサンサンタの局部が切断されるショットというとてもうらぶれた映画である。

基本、淡々とサンタキラーの凶行が続くだけの乾いた映画でそのあたりイギリス映画っぽい。これじゃ退屈だってんで映画を引っ張るのが『マニアック』(1980)のキャロライン・マンロー。サンタキラーの正体を探って案の定狙われるわけだがそれに加えて歌って踊るサービスショットもある。
イイっすよ、お嬢様な風貌のキャロライン・マンローがスパンコール・ドレスに身を包んで歌うの。ちなみにヌードは無い。

途中まではそんな調子でオーソドックスに進むが、しかしラスト30分の展開はかなり想定外であった。なんていうかムチャクチャ無謀。果たしてどこに転ぶか分からないまま不安定に映画は進んでタイトルの意味判明の驚愕オチに強引に持ってく。
そこ、あまりに力技すぎて爆笑。

『聖し血の夜』(1974)

後にフリークス全開の発禁系オカルト映画『センチネル』(1977)をやるジェフリー・コンヴィッツが製作に原案に脚本に、と携わった入魂のクリスマス・ホラー。心なしか『センチネル』と展開がよく似ていて、なにかコンヴィッツの趣味趣向がよく分かる感じの映画になっていた。

のどかなスモールタウンに影を落とす曰く付きの古屋敷。その屋敷に関わった人間が次々と…的なストーリーで、あぁよくあるアレかと思ったら全然違った。『センチネル』同様に屋敷の謎を追ってくミステリー展開になるが途中からどんどん破綻してくる。

やがて明らかになる血塗られた過去の色んな意味で無茶っぷりは確かに『センチネル』の人の観。普通はマイナスポイントになるストーリーの破綻もニューロティックな雰囲気と相まって実に足場のおぼつかない気持ち悪ーい雰囲気を醸して、なにかやりきれない切ない印象も残すのだからなかなかの怪力作だ。

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『キラー・ホビー/オモチャが殺しにやってくる』(1991)

サンタが殺しにやってくるならオモチャが殺人兵器だとしても不思議はない! とゆーコトで回を重ねる毎にどんどんクリスマスと関係なくそしてバカになっていった『SILENT NIGHT, DEADLY NIGHT』シリーズ最終作はオモチャがミサイル撃ったり丸鋸出したりして殺しにかかってくる映画です。
コチラはちゃんとクリスマス・ホラー。ただしバカ。

クリスマスに届いた謎のプレゼント。中にはキラーオモチャが入っており開けた親父を惨殺。その一部始終を目撃した少年はトラウマを抱え(いい加減にしろ!)心を閉ざしてしまった。さて、プレゼントの送り主とはいったい、そしてキラーオモチャの正体とは…。

一応そういう話ではあるがどーでもいい不倫話とか絡んできてかなりダルい。キラーオモチャは後半になってようやく大暴れするが作りがショボイのでコワいとゆーよりむしろ「頑張れ! 頑張って動け!」と応援したくなってくる。
特殊メイクはスクリーミング・マッドジョージながらあのグチョグチョした壮絶メイクとかは別にないし、そもそも血もほぼほぼ出ない。なんて退屈な。

しかし! その全ては驚愕のラストで帳消しになる! あぁ、ネタバレしたい…ネタバレしたいが、しない。
とにかく、それまでのダルい展開からは想像も付かない説明されてもやっぱり意味不明の壮絶謎オチ。なんせジャンルまで変わってしまう。あまりにバカバカしいのでそれを目撃するタメだけにでも観る価値はあるんじゃないかな!

あとチョイ役でロン・ハワードの弟、ホラー的には『デビルスピーク』(1981)のクリント・ハワードが出てます。

『キラー・スノーマン』(1996)

サンタが殺しに来る。オモチャも殺しに来る。だったら…次は雪だるまだろ! キラー雪だるまが襲ってくる映画ですがアレだな、もう絶対つまんないって思ったでしょう?
違うんだな! そうじゃないんだな! 面白いんだよ『キラー・スノーマン』! たとえばこんなシーンがある。性夜にヤリまくっちゃおうと保安官の家に忍び込んだ若い男女。早速服を脱ぎにかかるが、なんせ所は北部の田舎町。何枚も何枚も着込んでるんで、脱いでも脱いでも一向に地肌が現れないのだった。

とにかくサービス精神旺盛な映画でキラー雪だるまの殺しの手口も工夫いっぱい。クリスマスツリーのオーナメントや電飾で窒息させたりロケットパンチの如くツララを発射してみたり鼻のニンジンでシャワー中の女を襲ったりする。
更には液体化して扉を潜り抜けたり湯船のお湯に化けて(?)入浴してきた輩を凍結させたり…とまぁ、ただ雪だるまが斧かなんか持って殺してくだけみたいなやっつけ映画じゃないのだ。

とぼけたキャラクターも味があってイイし気の効いたセリフやアレコレの面白小道具も次々投入。パロディ感覚は冴え渡りキラー雪だるま退治の顛末も大いに笑えるハッピーなクリスマス・ホラーって感じ。

『肉喰怪獣キラーツリー』(2004)

サンタが殺しに来る。オモチャも殺しに来る。雪だるまだって殺しに来る。それなら次は…クリスマス・ツリーだよな! お前らいい加減にしろよなマジ。

しかし実際観てみるとクリスマス・ツリーというか四本足の通称スパイダー・ツリーが森ん中から襲ってくる映画だったりする。このスパイダー・ツリーやっすいCGでとてもズッコケるが、前作でははただ単に普通の木を撮って「キラーツリーだぁ!」って騒いでいたのでこれでも進歩。
たとえやっすいCGでも木が襲ってくるとゆー画をちゃんと見せただけでも作り手の本気を感じてうれしい。

最初に観たの十年くらい前なんでほぼ内容忘れてたが当時の感想を引っ張り出してみると「この映画はゴミ映画の新たなる金字塔だ…!」とある。そんな大げさな、と思ったが改めて観てみたら作り手は本気っぽいのに絵面は徹底バカとゆーエド・ウッド感アリアリの作りだったのでなるほどなと自分で思う。
面白くなさすぎて面白いゴミ映画の金字塔、いやゴミ映画のクリスマスツリーみたいな映画なのでしたとさ。

【おまけ】『Treevenge』(2008)

『キラーツリー』と同じネタの短編映画。コッチは普通の意味でとても面白いので、クリスマス・ツリーが襲ってくる映画の面白いやつ観たい人は必見(誰?)
監督は『ホーボー・ウィズ・ショットガン』(2008)のジェイソン・アイズナー。ちょうど今やってる『グリーン・インフェルノ』(2013)の元ネタの一つである『食人族』(1981)のリズ・オルトラーニによる甘美なテーマ曲“愛のテーマ”が『ホーボー・ウィズ・ショットガン』の冒頭にかかるが、コチラ『Treevenge』も“愛のテーマ”。
アイズナーはタランティーノに見出された男だが、アイズナーといい『グリーン・インフェルノ』のイーライ・ロスといい、タランティーノ・チルドレンはみんなとにかく『食人族』。

続き→続・クリスマス・ホラー映画集めたぞ10本+1!

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