わりあい淡泊映画『アンチャーテッド』感想文

《推定睡眠時間:60分》

どきどきわくわくの冒険映画にしてはいささか寝過ぎではないかと思うのだが寝るのはまぁ寒さとか体調不良とか食品アレルギーとか色々重なったのもあるとしても意外とまったりしたというか平板な(寝ているのに?)映画だったという理由もないわけではない。今のハリウッド大作なんて全部が全部エピソード0か1なのでこれもエピソード映画としてキャラクターとか世界観を紹介するのは丁寧にやってたと思いますがそれに終始してしまってどかんと盛り上がるところが少なかったっていうかなかった気がするなこれは。

なんか孤児院育ちのスリ名人(トム・ホランド)がおるんですよ。でこの人には孤児院の親友っていうか兄貴分の泥棒名人がいてその人は孤児院時代にマゼランの地図を盗み出そうとしたことがバレて姿をくらましたんですけど、時は過ぎて孤児院の少年が立派なトム・ホランドになったところ兄貴分が盗もうとしていたあのマゼランの地図を持つ泥棒名人(マーク・ウォールバーグ)が現れまして、お前の兄貴分を俺知ってるよっていうんでトム・ホランドはウォールバーグと一緒に大どろぼうの旅に出る。

こんなような筋書きの映画で序盤はケイパーもので中盤から冒険ものって感じになってくっぽいんですけど最後らへんねぇ、うーん、マゼランの黄金を探しに行って同じ目的を持つ女頭目の強盗団みたいのと戦ったりするんですけど、マゼランの黄金って言われてもなぁみたいなの、ないっすか? まぁ映画を寝ないでちゃんと観る偉いみなさんにはないかもしれないが俺にはあった。そりゃ黄金見つけたらお金持ちになれるから嬉しいですけど冒険の醍醐味的なものはこのご時世黄金にはないだろっていうか、それを見つけた者が世界を支配する…ぐらいのケレン味は欲しい感もないではないじゃないですか。謎解きとかはありますけど『インディージョーンズ』の遺跡にありがちなわくわくデストラップとかは基本なかったっぽいし。まぁ寝てたからぽいとしか言えませんが。

キャラクターは魅力的で強盗団の女頭目はカッコイイし主人公のトム・ホランドが擦れた小悪党っていうのもよかった。こういうの最近珍しいっすよね、マーベル映画なんかそうですけど最近のハリウッド大作って主人公を絶対的な正義の側に置こうとしがちじゃないですか。多少悪いことをしても「でもこの人はこの人で理由があって悪いことをしているだけで本当は正義の心を持っているんだよ」みたいな描き方をしますけど、このトム・ホランドは私利私欲のためにスリをしてるから言い訳がましくなくて偉いよな。俺が俺のためにスリ&泥棒をして何が悪いっていう。いや悪いんだけどさ、でもしょせん映画なんだかそれぐらいの倫理観の踏み倒しは欲しいっすよ。

まそんなところっすかね。アクションは…アクション基本寝てるからよくわかりません。冒頭の貨物機の荷物から荷物へと飛び移るやつとかは原作ゲーム再現っぽかったな(やったことないけど)。あのへんとかそうですけど人間の体重が軽いっていうか重力が軽い感じの人体アクションがわりと多かったような気がしてゲーム的な楽しさはあった気がする。ぽかったとか気がするとか曖昧なことしか言えないが、まぁとにかくそんな感じの映画…のはずだ! たぶん!

【ママー!これ買ってー!】


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孤島にあるデストラップ満載の卑弥呼の隠れ墳墓を筋肉の美しいアリシア・ヴィキャンデルが探索するとかわくわくである。ゲーム原作というからこういうのを期待して観に行ってしまったので『アンチャーテッド』の最後らへんはちょっと肩すかしに感じてしまったのだ。

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青池と申します。
青池と申します。
2022年2月22日 10:13 PM

はじめまして。青池と申します。
シャープな文章と独自な解釈の面白さに、2年前くらいから愛読しております。
ところで、先日noteでお名前を発見してビックリしまして。
(あ、こちらにも投稿してるんだぁー)と思ったものの、サポートしたい気持ちやまやまなんですが、私、クレジットカードを持たない主義でして、
(デビットのみです)、サポートできず申し訳ありません。
フォローのみいたしております。
文章の歯切れの良さがとても好きです。これからもがんばってください。