だっふんだ映画『貞子DX』ハイパー無気力感想文

《推定睡眠時間:45分》

タイトルはサダコ・デラックスではなくサダコ・ディーエックスと読むらしい。そうか。そうだったのか。ふーん。そうか…。困ったどうしようこんな映画の感想をまともに書く気なんか起きないので言いたいことが他になくなってしまった。察してくれとしか言いようがない。察してくれ。いや、ただ、つまんないっていうのとは違うんだよね。呆れるっていう感じだねこれはこの映画は。

さぁ呆れポイントはどこでしょう! うーんまぁいろいろあるけどこれは『リング』シリーズではないね『トリック』か『SPEC』だね。主人公の女の人はたぐいまれなる推理能力を? 持っていて? 彼女が推理してサダコの呪いを解こうとするんだね。でそれを相方のヘタレ男子とのコミカルなやりとりを交えてやるんだね。推理する時には独特の推理ポーズを取るんだね。死ぬまでの残り時間がデジタル表示されるメタ的なジョーク演出を何度も入れるんだね。うーんそれは堤幸彦ドラマだね…。

だがフォロワーならわかる。俺も堤幸彦ドラマが好きだし堤幸彦に憧れる人が堤幸彦を真似てついそれをやっちゃったのならわかいやわからないけれども『リング』シリーズでそれをやるなよとは思うけれどもわからない範囲でわかる! しかしである…この監督・木村ひさし、堤幸彦ドラマの多くで助監督や演出を担当している堤幸彦の弟子筋であり、おいおいお前ついに映画監督として独り立ちしたのに(※これ以前にも『屍人荘の殺人』などの問題作を撮っている)堤幸彦のドラマ演出を完コピすんのかよ!? 堤幸彦の方は今や大人の映画監督として『天空の蜂』とか『人魚の眠る家』とかの良作意欲作を連発してるのにお前はまだあの頃の堤幸彦の後を追うのか! 師匠が泣くぞ!

っていう、そういう呆れ。あとサダコのキャラをもうどうでもいい感じに変えてきてしかもそれが別に面白い工夫じゃないっていう呆れ。今度のサダコは人間砂時計みたいになっていて『イット・フォローズ』よろしく遠くから呪いターゲットにゆかりのある人に化けて徐々に迫ってくる。最初の方はまだ怖いとも言えなくもなくもなくもなくもなくもないが残り一時間ぐらいになると挨拶できる距離でゾンビ歩きをしているので怖くないどころではなく誰? それサダコではないだろ? その思いを込めてこの感想文では貞子ではなくサダコ表記で統一してます。貞子は死にました。

だめだこりゃ。でも酷すぎて笑えるので人を幸せにする映画だとはおもいます。最後も『リング』シリーズの息の根を分子レベルで完全破壊するパロディよりもパロディな開き直りバカクソハッピーエンドでなんか楽しかったです。だめだこりゃ!

※あと最後呪いのビデオに満席の映画館の映像が映って映画を見ていたお客さんたちがわーって逃げていくちょうすごくおもしろいシーンがあるんですけど俺が観た回の観客8人ぐらいだったから痛々しかった。やめてほしい。

【ママー!これ買ってー!】


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『リング』の監督・中田秀夫がついにシリーズ復帰を遂げたにも関わらず『リング』の怖さの足元にも及ばないミジンコな出来で映画ファンをガチギレさせた『貞子』だが、『貞子DX』を含めた数々のサダコ映画の中にあって実はこの映画は唯一真っ当なホラー映画であり、最近のサムいキャラクター展開からすればおそらくサダコで客を怖がらせようなどとはもはや微塵も考えていない権利元に抗い中田秀夫はあくまでも「貞子」の映画を作ろうとしていた…という感動の真実を頭に入れて観れば、『貞子』、ちょっと違った風に見えてくるのではないでしょーか。

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