のびのび映画『リアム16歳、はじめての学校』感想文

《推定睡眠時間:0分》

学校に通ったことのない自宅教育ティーンが高校デビューで一騒動、みたいな宣伝文句だけ読んで観に行ったのでてっきり福音派の熱狂的な信者の母親が科学を教える公教育から息子を引き離していた的な宗教虐待事案を想像していたのだが全然違いましたむしろ逆。
このお母さんはキャラ設定が薄いのでどうしてそうなったのかはよくわからないのだが息子を第二のホーキング博士とすべく自宅で英才教育を施し16歳でケンブリッジに送り込もうと画策していたのであった。

突飛な妄想性のものかと思いきやこのホーキング育成作戦はかなり功を奏していて、高校をスルーすべく高卒認定試験を受けに行ったこの息子・リアムくんは試験時間を53分ぐらい残してあっさり全問を解いてしまう。
その後の展開により実際の点数はわからないがおそらく満点。ホーキング博士になれるかどうかはともかくとしてリアムくん、確実に天才ルートに入っていたのだ。自宅教育まさかの大勝利。

ところが。試験会場の公立高校を後にしようとしたリアムくんは廊下で蓮っ葉な義足のキュートガールを目撃してしまう。リアムくん完全一目惚れ。自宅教育の副作用で恋愛経験はおろか友達付き合いもゼロなリアムくんは感情が抑えられなくなってしまう。即、試験会場にUターン。一旦は試験監督に渡した答案を取り返すとわざと答案を書き換え落第点にしてしまう。俺は通うぞ、この公立高校に!

当然怒るお母さんだったがこのお母さんは異常なレベルで息子に理解があるのでそれならばお試し通学してみようと提案。これはきっと反抗期。反抗期はちゃんと通過しないと禍根を残すからな。よし、じゃあ反抗期っぽいことを学習しよう! それがケンブリッジへの道! まずはFUCK! さぁ力一杯叫んでみてリアム! FUCK!
高校編入を許すのみならず自宅反抗期学習まで始めてしまうのだった。コンドームの付け方までちゃんと自宅指導するのでどうかしているが悪い人ではない…のか?

この公立校はすぐ入れたり出られたりするのでどういうことになってんのかよくわからん感じだったがカナダ映画と知りなんとなく納得してしまう。カナダ知らないけどカナダならそれぐらいの自由な制度になってたりするんだろう、カナダだから。多彩な人種構成や障害を特別視しないあたりもカナダっぽい感じである。マリファナに寛容なのもセックスにオープンなのもカナダである。カナダの一言でなんでも済まそうとするな。

みんなのびのびエキセントリック、あけすけなセックストークを除けば雰囲気的には英努なんかのコミカルなキラキラ女子高生映画に近いところがあるお気楽青春コメディで、お話的にはなんだそりゃの連続だったがまぁ笑えたからいいんじゃないかババァ最高だし、とそんな映画。
ラストで道徳的な言い訳を付けたり泣ける話に落とし込んだりしないあたり、カナダ映画である(それにしてもあのカタツムリ保護活動かなんかしてるアジア系の女の子はなんだか可哀想な扱いであった)

【ママー!これ買ってー!】


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これも近いテイストと言えば近いテイスト。近くないですけど。

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