映画『キャプテン・マーベル』を観た(ネタなし注意)

《推定睡眠時間:0分》

アメコミに対する思い入れがゼロなのでいつもの動くマーベルロゴが今回はスタン・リー仕様になっていたがとくにどうということもなく通り過ぎ、『アベンジャーズ/エンドゲーム』に直結するラストも『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を観てないからほぉそうかみたいな感じになり、『アントマン』のおかげで一旦は友達になれたと思ったアベンジャーズが実際は遠い存在だったことを思い知らされる。

一応単独作品のようになっているがアベンジャーズのエピソード0的なやつだそうです。へぇ。舞台は90年代後半ぐらい。在りし日のブロックバスタービデオに落っこちてきた超人キャプテン・マーベルと後々アベンジャーズを立ち上げる人が擬態宇宙人と青い宇宙人の抗争に巻き込まれる。キャプマーの方は巻き込まれるっていうか自発的にやってるんですが。

それにしても、もうこういう映画を観ても面白かった以外の感想がほぼ出なくなってしまったな。面白かったところはいっぱいありますよ。ブリー・ラーソン演じるキャプマーがヒーロー服着て街中に突っ立って怪しまれるところとか。擬態する方の宇宙人集団が地球に入ってきて最初に見たのがサーファーだったからみんなサーファーになったりとか。キャプマーのクライマックスバトルが手からすごいのが出るだけでやってることは酒場の乱闘の延長線上みたいな感じだったりとか。おもしろかったです。

でもなんだかあれなんですよ面白神経に電極流されてるみたいな感じでね…面白い! 面白い! の合間にふと(俺はいま何を見ているんだろう…)とか真顔になってしまう。次の瞬間にはまた面白い! 面白い! に戻るのですが。
なんかもうダメなのかもしれんよ。俺やっぱアメコミスーパーヒーローものとは友達になれないのかもしれん。それはたぶんここにはハリウッド映画の正解しかないからで、ゆるいところまで含めて完璧に意図されてしまっているから取りつく島がない…と感じられるからなんだろう。

ブリー・ラーソンがNINのTシャツとダメージジーンズのグランジスタイルファッションを披露。その内面世界的なやつに入り込むとレコードでニルヴァーナが流れてます。あぁ。そうか。もう、90年代もノスタルジー商売の商材か。
ハリウッド映画的正義(正解)の塊がノスタルジーでコーティングされちゃった。加えてみんな大好き猫まで入って鬼に金棒。なにか腹を立てたいところだが腹を立てる気力もない。だってそんなもん腹を立てるだけ無駄でしょう。みんなそういうの好きなわけじゃないですか。

そりゃあ俺だって猫好きだしNINも好きだしNINは音楽を聴くようになってかなり最初の方に触れたアーティストだからそれなりに思い入れもありますが、でもそれで喜んじゃったらなんか負けだって気がしませんか。こんな風にNINとかニルヴァーナを消費して…しないか。すいませんしませんでした。
『キャプテン・マーベル』ちょうおもしろかったです。猫かわいかったです。以上。

【ママー!これ買ってー!】


ブロークン

好きなNINのアルバムです。一応EP扱いですが。

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