おんなサッカー映画『クイーンズ・オブ・フィールド』感想文

《推定睡眠時間:5分》

この映画の最高の場面はおんな(妻)にサッカーばっかやられちゃ男の沽券に関わるしあと家のこととか基本的によくわからないから家族の生活ぐっちゃぐちゃになるじゃんという情けないが切実な理由から女にサッカーなんかできるかよ的な嘲笑を蛮族的おんなサッカーチームに浴びせかけた男をチームメイトが無言でぶん殴って床に沈めそのまま乱闘に突入するところであった。

すばらしい。やはりね殴りはグーが基本。日本映画に出てくる人を殴る女ときたらまあああああああグーでは殴りません。平手で行くかあるいはグーで殴る場合でも横からではなく上から両手を相手の胸に向けて振り下ろす通称バカバカァ~殴りですからこれでは人は殺せませんね! 別にこの映画の蛮族女たちも殺そうと思って殴っているわけではないがその気になれば殺せるとちゃんとアピールしているのである。殺せるアピールは大事だ。実際、男どもが活用する暴力というのも俺経験則で90%ぐらいはアピールとしての暴力であり、つまり威嚇である。男の暴力とは要は威嚇なのであり、暴力そのものが目的ではないことがあくまで俺経験則で大半なのである。となれば女がグーパンぐらいはいつでも打てるように備えておくことの必要性も理解できよう。

…そんな映画だっただろうか? まぁ違うと言えば明確に違うがかすらないところもないでもないわけで、男どもの不始末により町のサッカーチームが閉鎖の危機ってんでチームの男どもの妻たちがじゃあ試合に出れない夫に代わってウチらで試合出るわとチーム存続のために立ち上がるわけだがそこに待ち受けていたのは男女の身体能力差…ではなく、それも確かにあるがチーム存続という目的に絞って引き分けなどを目指せば案外男チーム相手でも戦えるチーム妻であったが、何がチーム妻の足を引っ張るかって味方のはずのチーム夫なんですねぇ。

チーム存続のために妻が戦っとるんだから元々お前らの不始末でこうなったんだし素直に応援すればいいじゃない、と非妻帯者としては安易に思うわけですがこの夫どもがもうね、陰湿。あと幼稚。DVなどで強引に言うことを聞かせようとする夫はいないのである。しかしその代わりに試合に出られないようにユニフォーム盗むとか練習してるグラウンドの照明を消すとかバーで盛り上がってるところに所詮女でしょw的に絡んで気勢を削ぐ…とかそれはもう殴るしかないよね。しかないことはないだろうが妻チームのアウトサイダー的ポジションの人がゼロ躊躇でザ・舐め腐りろくでなし男をぶん殴った瞬間、ヨシ! と心の中で快哉を叫んだのは事実である。

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そういう次第で主に主婦から成るおんなサッカーチームが云々というあらすじから期待される爽快スポーツ人間ドラマ感はゼロとまでは言わないが期待の35%程度で残りの65%はやるせない感であった。やるせないねぇ~。なぁんで夫とか町の仲間たちのためにわざわざ一肌脱いだのによりによって身内からこんな情けないフレンドリーファイヤーを浴びなきゃいけないんですかねぇ~。やるせないねぇ~。そんなルール何のためにあるんだよっていうかそもそもそんなルールあったの的な後出し謎ルールで不合理に運営からつまはじき(妻だけに!)にされるってどうなんですかねぇ~。

いやだからねなんかサッカーっていうか女の抑圧の映画だったんですよ。サッカーってなんか野球とかに比べて爽やかなイメージあるじゃないですか。あれは完璧に嘘だということがこの映画を観るとわかります。よしんば爽やかムードがあり得てもそれは男同士の関係性の中で醸成されるもので女がフィールドに入ってったらやっぱ崩れると思いますよ。俺が知ってるサッカー部員とか全員女見下してたもん。逆に野球部員は男尊女卑がナチュラルでかつ女っ気がサッカー部より薄いのでかえってサッカー部員より紳士的に女と接する説まであるからな。これは戦争の火種になる話題なのでまぁそういうケースもありますよね的に誤魔化してそれ以上追求しないが!

いいんだよそんなことは。まぁだからですね、この程度の自由も女は許されないんだなぁ~みたいな。一見抑圧とかなさそうに見えるんですよ。夫との仲も悪くないしDVとかもない。これは妻たちがサッカーを始めても変わらない。でも態度は変わるんだよね。妨害もするし嘲弄もするし家庭内で問題があると妻のサッカーのせいにする。男女平等っていうのは実は夫婦や町の人々が平和に仲良く暮らすための共同幻想で、実際に女が平等の権利を行使しようとするとそんな平等は現実に存在しなかったってことがわかる。

基本はクスっと笑える場面の多いユーモラスな映画ですけど結構苦いんですよ。アメリカ映画みたいなカタルシスとかない。なんとも言えない幕切れも心にトゲを残します。ま、みんな幸せそうでよかったですが、よかったんですが、でも、う~ん…観客にそう思わせて本当の男女平等とは何かと考えさせるのが作り手の狙いでしょう。

もっとも俺としては一般人キャラのしかも田舎町の主婦のくせにみなさんわりと引き締まった体つきをしておられてタンクトップ姿で躍動するわけですから最高! 最高! アアッ! この筋肉! 筋肉! タンクトップの蛮族系ウーマンが画面に躍ったら物語とかどうでもよくなってしまいます100点。控え室でのガハハ的な蛮族トーク(ガールズトークなどという生やさしいものではない)もありがとうございますでございましたの100点で併せて200点なのでした。

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やはり女の人は筋肉です。筋肉があればグーパンもできる! 真の男女平等は筋肉の女の人が男を当たり前のようにグーパンするところから始まるのです。肉体を鍛えよう!

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