前作見ないで『イコライザー2』感想

《推定睡眠時間:0分》

前作も見てないしあんまり面白そうな感じもしなかったが人生二三度目くらいのIMAXで見てしまった。
豪華な設備は無駄に使ってこそ。無駄に使えない豪華なんてハリボテの偽物だ。IMAXで見てよかった。なんかわりと普通のアクション映画だったから。

ストーリー、結構前作と直結してるっぽい。デンゼル・ワシントンが無慈悲に人を殺すところが見れればいいやぐらいの期待値だったのでさして気にならなかったが前作も見といた方が面白いのかなぁ? ぐらいな感じはまぁある。登場人物も引き継いでるらしいのでなんか意味深長な会話をしてるが俺にはよくわからんかった。

前作もそうだったのかどうかは知らないがデンゼル・ワシントンは元CIA工作員かなんかのウーバー的なやつドライバー。
時間通りに来てくれて運転は正確で無駄口は叩かずに、時折落ち込んでる感じのお客を乗せたりするとさり気なくエールを送ってやったりするのでユーザー評価は五つ星連発、ウーバーなのにご指名まで受けたりするぐらいすこぶる評判がよい。

お仕事の合間には本を読む。近所のいい感じの書店で人生で読むべき100冊みたいなリストもらって世界の名作文学読破にチャレンジ、今読んでるのはラスト一冊の『失われた時を求めて』だ。
見慣れた街を流して見慣れた客と語らう。知らない客の人生に思いを馳せて余暇は世界文学の読書と趣味のお料理で過ごす。たまには昔の同僚を訪ねて食事をともにする。

なんて理想的な生き方をしているんだ。まるで『パターソン』。血の臭いとか全然しないが大丈夫なのか。
でも元CIAなので世界文学がずらり100冊並ぶ書棚にはライフルとか隠した男の秘密基地(部屋)の入り口を開ける隠しスイッチとか付けてるし室内各所に設置された監視カメラをスマホに接続していつでも外出先で部屋の様子をチェックできるようにしてるし鍵もなにも付いてない居間の引き出しを空けると無造作に拳銃が入ってるのだった。それは元CIAだからで処理してしまっていいのだろうか。

というわけで前半はタクシーイコライザーと街の人たちのゆるりとした交流メインの人情話、後半は唐突なハリケーンの襲来により避難待ったなしの無人の町と化したイコラの故郷をバトルフィールドとする波濤砕ける怒濤の・・・いや怒濤のというほどでもなかったがとにかくイコライザー戦争勃発。
一粒で二度おいしい、テレビ時代劇とか刑事ドラマの二時間スペシャル版みたいな映画だった。

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しかしあのハリケーン、微かにデジャヴがあったがそうだったデンゼル・ワシントン、『デジャブ』の時にカトリーナで壊滅状態のニューオリンズで(全然ストーリー関係ないのに)ロケしてた。
米国黒人スターたるもの一度は悲運のボクサーの役をやらされるかやりたがるものですが、デンゼル・ワシントンの場合はルービン”ハリケーン”カーターを演じた『ザ・ハリケーン』がそれに相当するので何かとハリケーンに縁があるなこの人は。

それはどうでもいいがハリケーン状況下でのバトル、ちょっと無茶じゃないか。なんでそこ選んだんだろうイコライザー。敵役の人も人質取ってんだからイコライザーと交渉すればいいのに。せめてバトル延期ぐらいは持ちかけてもイコライザー怒らないんじゃないすかね。
案の定、極めて悪条件下で本領を発揮できずイコライザーにメッタ殺しにされていく悪役軍団だったが(あまり条件とか関係ないかもしれないが・・・)、それにしてももうちょっと殺る気がほしかった。

悪条件は承知で殺しに行ってるはずなのにあまりに無策じゃないのかこの人たちは。ものすごい暴風雨の中で見晴台にスナイパー配置しても絶対それ使えないだろ。本気で殺る気なら家々に火でも放って隠れイコライザーあぶり出せよ。
イコライザーの方は勝手に人の家に入って殺人トラップ設置したり爆破したり好き放題やってるのに悪者の方は礼儀正しく杓子定規に戦うってなんなんだよ。どっちが悪いんだか全然わかんないじゃないか。巻き添えで避難誘導の警官死んでるし。

とはいえ悪いのはイコライザーをイコラせた悪い奴らの方だからな。イコライザーもタクシーイコライザーやってる時は頼りになる良い人だから。
そんなことしても一銭にもならないのに明らかに倫理観に栄養分の行き渡らなかったお金持ちのご子息バカ連中に強姦されたっぽい女を乗せるやご子息バカ連中の滞在するハイソホテルに赴いて鉄拳制裁。

「評価は星5つでな」の決め台詞はあまりに身勝手かつ狂っているが最高であった。俺もイーツの方のウーバーチャリンコドライバーなのでめちゃくちゃ分かりにくい所に住んでいるくせに所在地の詳細を書かずオートロックを開けるときには無言で開け更に受け渡し時の態度の悪い配達先とかに当たったら指の骨を何本か折りながら言ってやりたいと思う。全て頭の中で。

人がなにか困っているとだいたい銃と暴力で解決してくれるイコライザー。その姿は人殺し版の藤子不二雄キャラと言っても過言ではない。ほしいなぁイコラえもん。CIAひみつ道具とかたくさん持ってるし。
あとイコライザーの同僚のババァが強いのもよかったですね。ババァ強いんですよババァ、メリッサ・レオ。イカすぜばあさん、めちゃちゃ惚れたぜ。それ、『いじわるはあさん』。

ちなみにIMAXで見てよかったところは背景の街の人がよく見えたところでした。

【ママー!これ買ってー!】


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序盤『パターソン』後半『ランボー』って感じの乱暴な『イコライザー2』でした。

↓前のやつ


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