ヨゴレ映画『女王陛下のお気に入り』睡眠感想

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《推定睡眠時間:80分》

そんなには寝てないと思いたいが体感的には目覚めてから映画が終わるまで40分もなかった。上映時間121分とのことだから80分以上寝てたんじゃないだろうか…。
はっきりと意識を取り戻したのは第五章ぐらいからだと思うんですがこれ始まってどれぐらいですかね? 見た人、暇だったら教えて下さい。できればその間にあったことも…。

いや参った。普段は寝てもストーリーとか面白さがだいたいわかるイージーモードの映画ばかり観てるものだからこういう難しいのが来ると付いていけない。
加えて元々歴史知識が壊滅的だから一体なんの話なのか…舞台がイギリスというのも後から公式サイトのあらすじを読んで知ったぐらいだから相当なものだ、理解のできてなさが。

観た人ならわかるでしょうが五章ということは既にエマ・ストーンが悪くなってる。公式のあらすじを読むとそれまでに色々苦労もしたようだが睡眠鑑賞者の印象としてはエマ・ストーン超クソじゃんしかない。
反対にエマ・ストーンを拾った(?)レイチェル・ワイズは超かわいそうと思ったが俺が寝てる間にこいつも色々やってたんだろうからなんとも。いやこれは困った、困った。

いや、でも盗人猛々しい感じになりますが俺は正直言いたくなりますよ。みんな本当にこの映画ちゃんと理解してんですか。この時代背景がいつごろで描かれた政治状況がどういうもので、出てくる人たちの役職とかバックボーンとかわかってるんですか本当に。
自分の理解が及ばないからと他人を引きずり降ろそうとする最悪の感想。さすが監督ヨルゴス・ランティモス、人間の醜さを炙り出すぜ…(それはランティモスのせいだろうか)

おもしろかったところ。おもしろかったところはウサギとあとなんでしたっけ、馬、カモ、アヒルを抱いたオッサンもでてくるからどうぶついっぱい。なんとなく間抜けだし寓話的でいいんじゃないすか。ランティモス、毎作動物を入れてきますよね。
動物を入れてくるっていうか出てくる人間が全員動物だ。やることがないんで年中発情、とにかくセックスばかりしている。その身も蓋もない人間観にランティモスしてるなーって感じになる。

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全裸で果物を投げつけられる道化デブの場面は良かったな。あれはなんかアレクセイ・ゲルマン的な…とにかくあいつの汚ねぇ裸体と笑顔は最高だった。エマ・ストーンの乳房より俺はあのデブの乳房を推したい。
馬に引きずられるレイチェル・ワイズも良かった。だからたぶん、場面場面は鮮烈で面白かったんだろうな。

俺がなんとなくつまらなく感じたのは権力闘争の物語の単調さ…それはカリカチュアとしてもということで…なのですが、しかしそれに関しては基本寝てるわけだからちゃんと観ていれば面白かったのかもしれない。
でもなぁ。ランティモスの『ロブスター』も『聖なる鹿殺し』も別にお話が面白い映画ではなくて会話の面白さとか設定の奇抜さで見せるタイプの映画だったからなぁ。

これらに比べるとそのへん大幅に減って絢爛豪華にして汚濁だくだくの映像と人間だけで勝負したような『女王陛下のお気に入り』は、やっぱあんまり俺のハートにはヒットしなかった…がしかし重ねて言っておくがちゃんと観てたら面白かったかもしれないんで、そこはひとつわかってくれ。

2019/2/20 追記:
ここ数日観てないなりに色々とこの映画のことを考えていたのですが、それでどうにも面白みを感じなかったのはランティモスが今までの作品でやってきた現代批評がこの舞台設定だと生かされなかったからだろう、と当座の結論を得た。
どうぶつモチーフを好んで用いるこの人がその作品群で言わんとするのはこーんな文明的に見える現代人たちも一皮むけば結局どうぶつなんですねー、的なインテリ受けする風刺であった。

この場合のどうぶつ性というのは身体的なものもさることながら自由意志とも関わってくることで、ヒトは自然を能動的に切り開いて自らの肉体も含めてコントロールすることができるが、どうぶつは自然の環境に流されるだけでそれをコントロールすることはできない。
ランティモスが暴くのはその自然のコントロールという西洋的な考え方の幻想で、結局人間は自分を自分でコントロールできないし、自由意志の見せかけの裏では別の要因(自然)がそれを決定しているのである、というギャンブル狂いの酒飲みオッサンなら誰でも知っているような当たり前の現実が、自由意志と主体的な人間の大好きな西洋インテリには鋭い現代批評かつ恐ろしくも独創的なものと映ったんである(※想像)

それが独創かどうかはともかくとして、じゃあその舞台を18世紀に移してみようとなったときに、今日の目からすれば18世紀イギリスなんてまだまだ人間が野蛮でどうぶつで自然支配を打ち立てられていない時代である。
そこではランティモスの嫌味は行き場を失ってしまうだろうというわけで、表面的な技巧ばかりが先走って物語がそこに着いていかない、かような味気ない映画になったんじゃないかと思う。

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アン女王の身体コンプが全開な『女王陛下のお気に入り』だったが、そういえば王様の汚ったねぇ姿は去年の『ルイ14世の死』でも見た。
アン女王が戦ったのがルイ14世とウィキペイディアでたった今知ったのでなんとなく世界が繋がってしまう。

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