壊れた心の地獄巡り映画『リターン・トゥ・サイレントヒル』感想文
評判が悪い理由はとてもよくわかるのだが、いやぁ、良かったですねぇ。しみじみしちゃう。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
評判が悪い理由はとてもよくわかるのだが、いやぁ、良かったですねぇ。しみじみしちゃう。
香港映画界はこういう異種混合的なイイ話を作るのがやたらとうまい。やはりイギリス統治の中で西洋と東洋が独特に混じり合って文化を発展させてきた地域ゆえなのかもしれない。
とくにつまらないわけでもないけどとくにおもしろいわけでもない。観ながらただ漫然とアメリカっぽくてキングっぽい映画だなと思う。
これはまったく壮絶な映画である。だから逆に、もしツイッターとかに感想を上げるなら、「生きる元気が湧いてきた! この映画に出てくれてありがとう!」とか、思わずずっこけてしまいそうな気楽なものでいいんじゃないだろうか。
ケン・ローチはこの映画が自分の遺作と語っているとかなんとか。映画監督の引退宣言は撤回されるのが基本なので信じないでいいと思うが、遺作がこれならちょっとガッカリさせられる。
貧乏なアメリカの暮らしにもそれはそれで愛があり夢があり何より歌があるじゃないの的なアメリカン人情歌謡ドラマ。
おそらくそんなに出来の良い映画ではないと思いますが風俗映画としてなかなか価値のある面白いものだったと思います。
この圧倒的な「これを撮らなければいけないんだッ!」「これを語らなければいけないんだッ!」の前では些細なことはどうでもよい。豊かで美しく生に満ち満ちた、実に感動的な映画だったとおもいます。
全部悪いとは言わないまでもデカい声で「ここは良かった!」って言えるところも無かった。
すべてが自分都合のエゴ剥き出しっぷりを眺めながら大丈夫かこの映画と思ったりもしたが最終的には人生肯定の映画。なかなかよかったです。