カナザワ映画祭2024ちょっとだけ行ってきた感想文③
気力体力の限界により三回にわたってお送りしてきたカナザワ映画祭2024感想文、ついに完結!
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
気力体力の限界により三回にわたってお送りしてきたカナザワ映画祭2024感想文、ついに完結!
テアトル系の映画館で何度も見たマナー予告のほんわか感に反して実はけっこう閉塞感のある映画だったが、人生に差し込むほんの一瞬のあたたかい光(そして何気ない残酷さ)を逃さず捉えた秀作に思う。
前作同様に面白くはないがゴア描写はだいぶパワーアップしてるしただの面白くない映画では済ませたくない気がしてしまう、してしまうんだよ!
とくに関係はないがまぁ夏休みってことで夏らしい感じの映画の感想二本立て。
題材はダークだが強烈な描写などもないので珍しく万人向けっぽい黒沢清映画。言い方を変えれば、ぶっちゃけ薄味であった。
基本的に映画はそれ単体で観るものでたとえ続編だろうが原作ものだろうがとにかくそれ1本で面白くなくては映画としてダメなんじゃないですか派の俺だがこの映画に関しては例外的に副読映画があった方がいいと思う。
疲労が頂点に達した金曜夜のまどろみの中で俺が目にしたのはあちらこちらで大量の返り血を浴びながらタイの裏社会人たちをバギボギにぶん殴りまくっていく主人公の修羅のごとし姿であった…なんだかすごいぞこれは!
これは力作、それもかなりの力作であることは間違いないし、あえて今観るべき映画を1本選ぶとしたら、俺はテレビとかネットとかでたくさん観られるウクライナ戦争やガザ虐殺の映画よりも、この映画を推す。
いささかコンセプトが強すぎてわざとらしさが感じられるところもあるのでその点ちょっと白けなくもないのだが、とはいえ今映画館で観ればたいへん貴重な体験が(よほど鈍感な人でなければ)できるので、今必見の映画です。
北野武は暴力映画の天才なのか。いやそうではないんじゃないか。少なくとも北野映画の本質は暴力ではないんじゃないだろうか。勢いで書いた7000字です。