案外跳ねない映画『逆転のトライアングル』感想文
面白かったけど前作『ザ・スクエア』がなまじ強烈な映画だったものだからその後ではさすがに…ってなる。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
面白かったけど前作『ザ・スクエア』がなまじ強烈な映画だったものだからその後ではさすがに…ってなる。
開始5分と経たずに最初の睡眠に入ってるので良いとか悪いとか判断できる状態では到底ない感想文。
まことに愛はろくでもない。まことに愛はおそろしい。それでも人が人を愛することのどうしようもなさ(©石井隆)。いやぁなんとも寒々しい恋愛残酷譚でありましたね。
長回しで切り取られる略奪シーンの面白さ、垢と汚物にまみれた美術の素晴らしさ、天翔るヴァルキリーや冥府の門の幻惑的な美しさ。21世紀の史劇映画ベストテンを作りならこれは必ず入れたい傑作だね。
だいぶ嫌いな映画でしたし自分のことも嫌いになったので相当嫌な映画体験でした。
監督の盗作エピソードも含めて野次馬的にはたいへん面白い映画ではございますがただじゃあ映画単体としてどうかっていうと俺はそんなでもないと思った。
大した映画だとは別に思いませんが飽きるところのない楽しい映画だったと思います。リドスコ流の挑戦者ものがたりとして見ればなおたのし。
いやまったく嫌味だらけで最高な映画でしたナァ。ロザムンド・パイクもカッコイイし二転三転のストーリーも面白い、だいたいこの現代アメリカ社会を宇宙ステーションから眺めるような冷めた目が、俺は大好きなのである。
とにかく臨場感が尋常ではなく分刻みで人が死ぬ、それも敵も味方も戦闘に巻き込まれた一般人も関係なくガンガンあっけなく死んでいく凄まじさ。戦争の地獄が体験できる映画です。
皮肉で嫌味で鬼畜で最悪な現代アート映画だがなんか希望を感じてしまった。この題材で希望を感じさせる作りの偽善性をチクチクと感じつつも。