骨まで愛して映画『ボーンズ・アンド・オール』感想文
食人映画帝国イタリアから飛び出した新世代型食人映画!残酷描写はそれほどでもないが
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
食人映画帝国イタリアから飛び出した新世代型食人映画!残酷描写はそれほどでもないが
池井戸潤原作映画に勤め人カタルシスを求める向きにはあまり面白いものではないかもしれないが俺はむしろ気に入った。今まで何本か観た池井戸潤原作映画の中では一番イイ。
凡人にしては感性が少しだけ鋭いオッサンと凡人にしては感性が少しだけ鈍いオッサンの喧嘩ならざる大げんか。そんなネタでこう面白く仕上がってるんだから立派な映画ですよこれは。
こういう形の救いもあるんだなぁ。いやはやいろいろと勉強にもなる面白い映画でした。
長回しで切り取られる略奪シーンの面白さ、垢と汚物にまみれた美術の素晴らしさ、天翔るヴァルキリーや冥府の門の幻惑的な美しさ。21世紀の史劇映画ベストテンを作りならこれは必ず入れたい傑作だね。
面白かったし孤立妊娠とはどういうものかわかって良かったけどでもこれやっぱあまりにもダルデンヌ過ぎるだろ。
アレックス・ガーランドがいつもやってることをまたやってるだけなので考察するような謎もないと思うが、まぁいいガーランド映画好きな俺がありがたくも考察してやんよ!
死を想って死に怯える自分を克服せよ。どうせ人間いつか死ぬと普段から諦めていれば、案外その方が限りある人生を楽しめるたりもする。この映画が示しているのはそんなことなのだろうと思う。
『トワイライトゾーン』の1エピソードみたいな映画だった。なんかすごく惜しい気がする。
展開に抑揚がないので俺はたくさん寝ましたけれどもクセが強いってことは映画として悪いことではないですからイイんじゃないでしょーか。俺は好きじゃないけど。