人ゴロシーの冒険映画『Pearl パール』感想文
前作もそうなのだがもしかしてこのシリーズって時代を表現するための中途半端な擬古調が作品の良さを消すノイズになっていないだろうか。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
前作もそうなのだがもしかしてこのシリーズって時代を表現するための中途半端な擬古調が作品の良さを消すノイズになっていないだろうか。
面白いところはたくさんあるのだが、ストップモーション・アニメのフェイク・ドキュメンタリーという奇抜なスタイルが、なんだかその面白さの足を引っ張ってしまっているように感じた映画だった。
帰りの電車でちょっと泣いてしまったのだがそれは『ザ・フラッシュ』の余韻によって、ではなく、『ザ・フラッシュ』のストーリーが1999年/2000年に発売されたアトラスのRPG『ペルソナ2 罪/罰』を彷彿とさせたからなのだった。
楽しくて軽やかで洒落ていて、でもその明るさの下には人生の暗さが透けて見える。フランス映画っぽいねぇ。なんとなく食い足りない気もするが観るとちょっとだけ幸せになれるよい映画でした。
いやぁ、これは力作ですよ。単に露悪的なだけで現実の厳しさにはぜんぜん達していない作家系のミニシアター向け邦画なんかより(これもミニシアター映画だが)よほどシビアに現実を捉えていると思う。
コントにしか見えないがこれはもうこういう映画として、イイ。きっと現代日本の悪をそのまま描こうとしたら間違ってもノワールになんかならずコントになってしまうのだろう。
そこそこ楽しめるがどうせバカな脚本なんだし『サウスパーク』風のブラックコメディにしてしまったらよかったのにと思うた。
よくできてて面白かったんですがただやっぱり気になるのはあの塩からは塩辛なのか塩唐揚げなのかどっちなんだっていう…みなさんからの情報、待ってます!
なんていうか色々事情もあるのだろうがこれで完成ってことにしちゃっているのがもったいない映画だった。
MCUというのは最新版の聖書の活人画なんでしょうな。まぁ、MCUみたいな安全なコンテンツで現代人の宗教欲を満たすことができるのなら、外野がそれを悪く言うことはできないだろう。