私情を挟み尽くす映画『あしたの少女』感想文

労働問題の題材からスタートして政治と私情を鋭く対比させながら生きることの罪と人間の実存にまで羽ばたくこの静謐なダイナミズム。構成も素晴らしいが人間観察眼も実にえぐく、いやいやこれは傑作だ。

エクストリームスクール映画『世界のはしっこ、ちいさな教室』感想文

うーん、エクストリーム! いやぁ世界は広いですなぁ。こういう映画を観ると自分の抱える悩みとか憂鬱気分なんかがしょせん大したもんじゃねぇなって相対化されて気が楽になりますよ。

俺かよ映画『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』感想文

映画としては普通だが面白いとか面白くないとかの話とは別に精神の同類として感じるものはあった。あくまでもこっちが勝手に同類判定を下してるだけなのだが。

人生の取るに足らなさ映画『メグレと若い女の死』感想文

取るに足らない事件を取るに足らない事件として描くことで見えてくるものもある。犯人なんかぶっちゃけどうでもいい。どうせどうでもいい犯人でしかないだろうから。しかし、そのどうでもよさから見えてくるものは決してどうでもよくはないのだ。