イルミネーション版『グリンチ』感想文
イイ話だしマックスは可愛いしグリンチには共感しかないし動物も沢山出るし奇天烈ガジェットの数々は愉快だし選曲も良いし結局は面白かったのであんま悪く言えるようなところもないが…。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
イイ話だしマックスは可愛いしグリンチには共感しかないし動物も沢山出るし奇天烈ガジェットの数々は愉快だし選曲も良いし結局は面白かったのであんま悪く言えるようなところもないが…。
作りは飛び道具なしの王道コスチューム・プレイなのに漂う濃厚なUKロック臭。エル・ファニングが詩を読むところなんて伴奏がないだけであれはロック。
序盤『万引き家族』で中盤から『デトロイト』、最後はちょっと『アモーレス・ペロス』とかかもしれない。『デトロイト』とは見た目よく似ていると思うが思想的には完全逆向き。
とにかく定番の嵐。ベタ中のベタ。大王道。ホラー映画でいったら『13日の金曜日』の6作目ぐらい。女子高生映画ファンは楽しめる可能性がある。
東側諸国激動の時代に翻弄された孤独な人たちが国境もイデオロギーも政治的立ち位置も超えて無線で繋がる。それで見てる方を泣かせないんで笑わせるんだから泣ける。あと出てくる人、全員笑顔が最高。
奇想を衒うとか演技を競うとかそういうことをしない幸せ系クリスマス映画。ディケンズが『クリスマス・キャロル』を書く話。
物語を語るとか俳優を撮るとか電車を撮るとか、そういう一つ一つをどれも蔑ろにしないですごい丁寧にやってる映画って感じで面白かったですがタイトル長ぇ。
エモーショナルな音楽とドラマティックな構成でなにやら生真面目に仰々しくて抵抗感あるんですけどおもしろかったです。
基本センチメンタルなのであまりこわい映画ではなかったが、各種オバケ現象を絵解きしていくホラーミステリー的な趣もあった。あとは何言ってもネタバレになる、
とにかく、画で見せる。実写SF映画不毛地帯の邦画界に一輪のケバケバしい花が咲いた感じで面白いし面白い以上に、うれしい。