一人でできるもん映画『Away』感想文
娯楽映画としての設計と作家の詩情が高度に融合した一人アニメ映画にして観るテレビゲーム。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
娯楽映画としての設計と作家の詩情が高度に融合した一人アニメ映画にして観るテレビゲーム。
澄んだ映像は美しいしムードも抜群だったがもう一山欲しかったなぁとか思ってしまうアンドレ・ウーヴレダルのマイティじゃないソー映画。
おいおいこんなことを2時間もかけてやってたのかよ~とは口が裂けても言えない睡眠鑑賞者であったが(言えないので書きました)、そんなショボイことに命を張る人間もおるんだよ的な路傍のノワール美学にはやはりシビれる。
やっぱこういうのが面白いんです。主に女の人向けの恋愛映画だからと作り手が勝手に忖度してノンバイオレンスにするのはもうやめて、これからは『きみの眼が問いかけている』を見習って軽はずみなバイオレンスであるとか主人公の超設定に根ざした超展開などをガンガン邦画の恋愛映画にも盛り込んでもらいたいものです。
わりと普通に面白かったです。面白かったですけどわりと普通の黒沢清映画でした。
ぶっちゃけ最初は『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』ほどではないなと思ったんですが全話見終って反芻した結果、これはこれで『ヒルハウス』に並ぶくらいな傑作ドラマと手の平返し。いやぁ見事でしたよ今回も。
寝ながら観た方が平和に観れる映画というのもある。そんな睡眠感想二本立て。
なんだか今風ではないコリアン・ノワール。荒削りで、理不尽で、残酷で、神話的で…明らかにバランスを欠いているが、まぁそういうものかと納得させてしまう力があってとてもよかった。
いやもうビックリですよ。ガキ向け映画のはずなのにそこらの大人向け恋愛映画なんかより全然大人の恋愛をしていたし、恋愛の本質に迫ろうとしていたので。素晴らしい映画だと思います。
ポスターにどこどこのドキュメンタリー映画賞を受賞と書いてあったのでそういう映画のつもりで観に行ったらリアルが行方不明の神話っぷりに悶絶。なんだかすごいぞ。