素材のまま映画『バイオレンス・アクション』感想文
素材はあるけど調理されてないので全部生で食ってるような気になる映画。調理せぇよ。福田雄一だって役者は調理するんだから!
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
素材はあるけど調理されてないので全部生で食ってるような気になる映画。調理せぇよ。福田雄一だって役者は調理するんだから!
『コンビニエンス・ストーリー』だなんてカジュアルなタイトルに反してなんとも形容しがたい妙な映画だが、嫌いにはなれないねぇ。
児童向けの映画として割り切って観るならなんかキラキラしたシーンとかあるしまぁ悪くないんじゃないのとは思わなくもないが、正直、SF映画としては、っていうかSF映画としてじゃなくてもかなり退屈な映画だった。
俺にはまったく響かなかったがなんかオシャレな映画が観たい時にはちょうどいいんじゃないすか?
俺は議長だよ!所詮俺は議長なんだ!議長がどうしようもない『ビリーバーズ』、面白いけど議長に感情移入するとだいぶツライ映画です!
リアル元刑事・虎男さんの演技を超えた演技もあり、中国ノワールの影響を受けたと思しい透明で不穏なムードもあり、前代未聞かどうかは知らないが独創的な作品であることは間違いない。
一言で言えば「よくわからない」。でも不条理ホラーって感じで面白かったです。おすすめ。
一本の映画としては案外あっさりした旅行記のような作りで物足りなさを感じるところもないでもないが、でもドンバスの風景とかドンバス住民の声なんてまず日本の主流メディアには(ネットも含めて)流れないから、今観る価値は非常にありありな作品だと思います。
西海岸の陽光の下には犯罪もエロも陰謀論もドラッグも貧困も快楽主義も戦争の傷もすべて剥き出しで横たわっている。その意味でこれはとっても作家の映画なのです。
世の中は誰もが不完全なのだからお互いにいがみ合わずいたわって生きていく方がいいじゃないのという時代遅れなやさしさが、今の世ではじんわりと沁みる。