宇宙啓蒙映画『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』感想文
現実を切り拓くために妄想は必要なのだとサン・ラーとこの映画は教えてくれる…と、とりあえず褒めたので言いますけどなんだよこの映画おもしろいとかおもしろくないとかそういうレベルの話じゃねぇだろ。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
現実を切り拓くために妄想は必要なのだとサン・ラーとこの映画は教えてくれる…と、とりあえず褒めたので言いますけどなんだよこの映画おもしろいとかおもしろくないとかそういうレベルの話じゃねぇだろ。
ぶっちゃけあんまりおもしろい映画ではなかったがそうは言ってもやっぱり感慨深いものがある『ザ・ウーマン』シリーズ(たぶん)最終章。
よくわからんので素直に面白いとは言い難いが、なんか、ハートに残る映画ではありました。エンディングの謎曲も含めて。
面白かったけれどもなんだか空虚な映画であったな。都市は空虚で人も空虚、映画も空虚でXVIDEOSだって空虚です。
A24映画といっても俺が想像していた『フェアウェル』みたいな家族ドラマ路線じゃなくて『アンダー・ザ・シルバーレイク』みたいな変映画。そこまで変ではさすがにないが充分変。でも最終的にほんのり感動作。
まさかの『さらば青春、されど青春。』リメイク!全体的にオリジナル版よりも出来の良いリメイクと言えるが、出来の良さが必ずしも面白さに直結するわけではないというのはこれを観るとよくわかる。
何も考えずにおもしろいダンスとおもしろいミュージックとおもしろいセックスに身を委ねていればおもしろい映画かもしれないです。
ゲームクリエイター須田剛一の代表的な作品に『Killer7』というのがありますが、チャーリー・カウフマンのNetflix映画『もう終わりにしよう。』、変態と人殺しが出てこない『Killer7』でした。
映画でできるウソしか詰まってない愉快にして巧緻にして優雅でありつつ愛情深くも悲痛で切実な空前絶後の映画愛映画。いやもうすごいよ。
少なくとも劇場公開される映画ではたぶん類似作のないオリジナルな映画、映画というか実験、実験というか批評的パフォーマンス・アートとして非常に興味深い作品だった。