孤独死も悪くない映画『アイ・アム まきもと』感想文
海外映画の邦画リメイクと聞けば脊髄反射的に改悪を予想して身構えてしまうが、これは深みのある人間ドラマに加えてまきもとさんが行く先々でかましてしまう噛み合わない会話も笑える実によくできた映画だった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
海外映画の邦画リメイクと聞けば脊髄反射的に改悪を予想して身構えてしまうが、これは深みのある人間ドラマに加えてまきもとさんが行く先々でかましてしまう噛み合わない会話も笑える実によくできた映画だった。
SMAP×SMAPのコントのかなり今更の劇場版みたいな映画なので端的に言えば相当キツかったです。スマスマは好きでした。
ある意味このゆるさは癒やし系。ほんわか癒し映画として宣伝したらよかったのにとか思いましたとさ。
SFとして見るとわりとガッカリさせられるが全然先に進まない冗長な会話は笑えるしふざけた編集やカメラワークもとぼけた味わいがあって良い、なかなか気の利いたおもしろいヘンなコメディでございました。
いろんなオモシロが盛り沢山なオカルト・エンターテインメントであることは確かだけれども、そのためにどの要素も中途半端になってしまった気がする。
だいぶ人が死ぬ、それもわりと軽い感じでぶしゃぶしゃ血を吹きながら死んでいく版の『オリエント急行殺人事件』とでも言えそうな楽しい映画でした。
それはもうびっくりするほど褒めちぎっているが一年分の褒めを全部ここに注いでも別に構わないぐらいの映画ではあったので問題なし。
最高最高、80点満点中の85点みたいな最高加減だよこれは。決して100点中の85点ではなくて。あとテイルス鬼かわいい。
素材はあるけど調理されてないので全部生で食ってるような気になる映画。調理せぇよ。福田雄一だって役者は調理するんだから!
『コンビニエンス・ストーリー』だなんてカジュアルなタイトルに反してなんとも形容しがたい妙な映画だが、嫌いにはなれないねぇ。