貧乏は大変映画『MOST BEAUTIFUL ISLAND』感想文(ネタバレなし)
チャイナタウンのいかがわしい店の店子か用心棒の横顔が完全に勝新太郎。シャマラン系のインディーズ・ミステリーです。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
チャイナタウンのいかがわしい店の店子か用心棒の横顔が完全に勝新太郎。シャマラン系のインディーズ・ミステリーです。
上映中は俺を含めて結構露骨に寝てる人がいたが、上映後は観客沈黙。『沈黙の終演』であった。
監督の好きなものやりたいことがアタマからケツまで詰まった感じの清々しいZ級ホラーコメディ。エロもグロもナンセンスもありますが癒やし系です。
東側諸国激動の時代に翻弄された孤独な人たちが国境もイデオロギーも政治的立ち位置も超えて無線で繋がる。それで見てる方を泣かせないんで笑わせるんだから泣ける。あと出てくる人、全員笑顔が最高。
なんだかとても冷徹で批評的、ハードボイルドなシニシズムが全開。ロボオのキッチュに反して客を拒むような映画であった…。
『28週後…』の冒頭10分を90分に引き延ばしてゾンビ抜いたみたいな感じだったようにおもうが寝ているので定かではない。
鉄にフェチした塚本晋也の変態性が刀の魔に憑かれた人間どもの悲劇的な宿命として刻み込まれたアブノーマル時代劇。
ダークな展開でどぎつい場面も多かったが最終的には爽やか映画。おもしろかった。
こんな映画は少なくともその構成においては嘘まみれに違いないが嘘まみれだから堪えられないっていうのはある。そういう嘘賛歌映画。
『パージ』みたいにシリーズ化してほしいとちょっと思ってしまう低予算映画の鑑。