日本SFの臨界点映画『CUBE 一度入ったら、最後』感想文
日本版『CUBE』最高。今年一番観終わってエキサイトした映画だった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
日本版『CUBE』最高。今年一番観終わってエキサイトした映画だった。
そんなに面白くはないが感情優位のコミュニケーション至上主義社会の戯画として見ればなかなか味わい深い映画であったと思う。
越境アーティストとしてのボウイを泣ける家族愛ドラマを盛り上げるために切り捨ててしまってるようなところがあってボウイの伝記映画としてそれはどうなのかな~ってなるにはなるが、でもおもしろい映画でした。
がんばれとは書いたものの別に園子温にがんばってもらいたいわけではなくこの映画の和洋折衷過去現在ごちゃごちゃ混ぜ混ぜポストモダンな世界観といちばん近いものってなんだろうと脳内をサルベージした結果コナミの名作アクション『がんばれゴエモン』シリーズだったのでこれはそのダジャレです。
メル・ギブソンがサンタ役のブラックユーモア映画とかいう浅い事前情報から脳内に形成される像は当然ながら『バッドサンタ』なのだがこっちのサンタは本物でした!
大人たち&男たちのセコイやり方を知った勝気な少女がならばこっちはあくまで正直に清純に! などとはならないところがまったく痛快な西部劇であった。
なんとなく盛り上がって楽しそうなアメリカの選挙っていうのも結局は隣の芝生に過ぎないんだなぁとたのしく教えてくれるやや辛口風刺映画。
見てくださいよこの絢爛たるオールスター・キャスト! テレビの刑事ドラマとかに絶対出てくる人たちがこんなに集まっちゃってテレビの刑事ドラマでいつもやってる感じの芝居を延々と! どうかと思うがたのしい&懐かしい!
植木等の無責任男シリーズのちょっとカタい版みたいなもんなんじゃないのって感じの映画なので賞レースに絡むようなレベルのものじゃないと思うが面白かったです。
このDIY映画がすごい2021大賞受賞完全決定。観ろ。