義務教育教材にしろ映画『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』感想文
なんだか教科書のような実録映画だったのでフランソワ・オゾンの映画なんかほとんど観ていない俺でもまさかオゾンの映画が教科書になる(なってない)日が来るなんてと思ったりするのだった。義務教育教材にするべき。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
なんだか教科書のような実録映画だったのでフランソワ・オゾンの映画なんかほとんど観ていない俺でもまさかオゾンの映画が教科書になる(なってない)日が来るなんてと思ったりするのだった。義務教育教材にするべき。
透明人間が強すぎてプレデターみたいになっていたが面白かったです。ジリジリ追い詰められる怖さがあって捻りの効いたアクションもあってどんでんどんでんどんでん返しもあって。
色々複雑なのだが反目よりも歩み寄りを、喧嘩よりも話し合いを、恨みよりも赦しとそして他者や他国の尊重を、というわけで「今」観てよかったシリーズ最終章ではあった。
まさか今回はオタクの生き様テーマだなんて。でも1作目のランボーもオタクっぽかったからウン十年の時を経てついにランボーが己の居場所を見出したという話なのかもしれない。
『ヴァレリアン』が興行的に大コケしちゃったし性的暴行疑惑(不起訴になったらしい)もあってキャリアの危機に瀕したベッソンが『ニキータ』路線の手堅い映画一本撮ってキャリアを立て直そうとした結果がこれなんじゃないのみたいな映画です。
いかにも安っぽいオープニングに頭の中のB級スイッチが入りかけるが、ところがどっこいそこから先は一言で言うならばベトナム戦争版『ブラックホーク・ダウン』。傑作。
SFがどうとか、近未来がどうとか、エイリアンがどうとか、そんなものは客寄せの装飾のようなもので、その下にある「ロシア」の凄まじさにヤラれてしまう大虐殺SF。
アメリカの民主主義的理念と行動主義の基盤にキリスト教信仰あり、と再確認させられるクリスチャン向け教育伝記映画。差別はやめよう! 神さまが怒るぞ!
エイリアンと思わせて! 70年代サスペンス! そしてエイリアンの侵略と見せかけて! シュールな現代アメリカ批判! この意外性に乗れるか乗れないか。乗れたらかなり面白い映画だとおもいます。
2020年上半期オモシロSF映画ランキングを作るなら間違いなく『アップグレード』の対抗馬。俺は『アップグレード』より面白いと思いましたよ、数多ある『ロボコップ』フォロワー映画の中でも屈指の傑作と言いたいぐらいに。