ソ連ロック哀歌映画『LETO -レト-』感想文
閉塞ムードむんむんの末期ソ連とどんより自粛ムードの2020年8月ジャパンがなんとなく重なってしまうやるせな系音楽映画の傑作。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
閉塞ムードむんむんの末期ソ連とどんより自粛ムードの2020年8月ジャパンがなんとなく重なってしまうやるせな系音楽映画の傑作。
映画でできるウソしか詰まってない愉快にして巧緻にして優雅でありつつ愛情深くも悲痛で切実な空前絶後の映画愛映画。いやもうすごいよ。
どうでもいいじゃないですかシモキタ演劇人の一人や二人どう生きようが、どう恋に失敗しようが成功しようが。そんなの好きにやりゃいいじゃんとしか思えないよ。
今アメリカではこういうキラキラ映画がウケてるらしいですよ。キラキラ映画の権利元はアメリカの会社にリメイク権とか売りつければ一儲けできるんじゃないだろうか。
カワイイ男の子とカワイイ女の子とダンスさえありゃ他は全部デタラメでも映画は出来る! 映画ってこんなデタラメで良いんだと感動さえ覚える一本だった。
出てくるネオナチ組織が最強に中二を拗らせた人たちだったので中二は拗らせる前の治療が大事。
1エピソード概ね30分の短尺、内容的にもシンプルかつめちゃくちゃ直球なので頭を使わなくてたいへん気楽、スナック感覚で消費できる良SFドラマ。
このままではこの糞リアリズムがすごい2020上半期の受賞作品が決定してしまう。映画館および配給会社の方々にはなんとか頑張って他のすごい糞リアリズム映画を6月中に持ってきてもらいたい。
そこだけ切り取ればなんでもない小さな行動や仕草や風景のひとつひとつも長い人生の積み重ねの上に置かれると独特の意味や情緒を帯びてくる。そのかけがえのなさを大切にする滋味深い映画だと思った。イイ映画。
ダメだなドランは。相変わらずナルシスティックに自分の世界に自足して外の世界などお構いなし。プライベートな事柄を描くときにはそれもプラスに転ずるが、ドラン的にはいちばん外の世界に近づいたと思われる今度の映画だとそのへんのダメさが露骨に出る。そのダメさが、俺みたいな意地の悪いアンチには逆に好感の持てるところではあったが。