オトコノコ映画『佐々木、イン、マイ、マイン』感想文
この内山拓也という監督の前作が『ヴァニタス』というタイトルを持つのは偶然なのかそれとも狙ったところなのかは不明だが言い得て妙だなと思う。『佐々木、イン、マイ、マイン』もまたオトコノコ世界のヴァニタスであった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
この内山拓也という監督の前作が『ヴァニタス』というタイトルを持つのは偶然なのかそれとも狙ったところなのかは不明だが言い得て妙だなと思う。『佐々木、イン、マイ、マイン』もまたオトコノコ世界のヴァニタスであった。
いやぁベタベタで面白いディザスター映画でしたね。中国、金いっぱいあるんだからこういうのたくさん作って浪費してくれ。
『トレインスポッティング』以前も以後も作られ続ける野蛮で不毛で貧乏でアジテーショナルでかつ感傷的にスタイリッシュに捻くれた英国不良映画のザ・王道。場当たり的で安っぽいポストパンクなサントラがいーんです。
ポスターとか見るとヴィヴィットな色使いのいかにもなキラキラ映画なので開始15分ぐらいモノクロ画面とかいうそう来るか演出にもしかしてシアターを間違えたんじゃないかと思ってしまった。すごいキラキラ映画だ。
感傷的な社会派スケボー映画。とにかく問題だらけだけれども問題とちゃんと向き合えば解決できると信じるアメリカ的楽観主義に対して日本はどうだろうか、と、間接的に自分たちのことも考えさせられてしまう感じの映画でもあった。
面白いんですけど落書きの精神を称揚したい作り手サイドと落書きの反社会性は教育的配慮から映画に出したくない製作サイドの間でうまい妥協点が見つけられなかった映画という感じ。
まぁ色々思うところはありますがトータルの感想としてはナオミ・ハリスに甘えたい、これです。これでした。ありがとうございました。
超定型的なハリウッド・ファミリー映画だからこそ光る細部の原作オマージュや小ネタの数々。なんだかとてもセガらしい万人向けのいぶし銀ゲーム映画だった。
色々と伝統宗教の余裕を感じるクリスチャン映画。主題歌歌ってるクリスチャン・シンガーなんか『ブレードランナー2049』のサントラにも一曲入ってる人なので金のかけ方が違う。
2020年上半期オモシロSF映画ランキングを作るなら間違いなく『アップグレード』の対抗馬。俺は『アップグレード』より面白いと思いましたよ、数多ある『ロボコップ』フォロワー映画の中でも屈指の傑作と言いたいぐらいに。