俺だってロメロなんだぜ映画『デッド・ドント・ダイ』感想文(ネタ無しネタバレ超あり)
言いたいことはなんとなくわかるがゾンビ映画として面白くない。せっかくあれを出したんだからあれであれしちぇば良かったのにな。もったいない!
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
言いたいことはなんとなくわかるがゾンビ映画として面白くない。せっかくあれを出したんだからあれであれしちぇば良かったのにな。もったいない!
も~うアシッド。最初から最後まで全トリップ。バッド多め。虫は出るわ内蔵は出るわ肉体は変容するわでもうね、とにかく、超ニューエイジな西海岸アニメでした。
大企業の発する安易で甘美な「持続可能性」の売り文句を消費して「意識の高い俺」に酔ってる市民だってエコの嘘の立派な共犯者。特別なにか行動を起こさなくてもそう意識するだけで変わるものもあるんじゃないでしょーか。そんな映画。
『GONIN』とか、『ブレードランナー』とか、『ブレードランナー2049』とか、『狩人の夜』とか、あとまぁ『ターミネーター2』とか…を彷彿とさせる、このままじゃ終われねぇよ精神の名作群に連なる傑作、とまで言い切ってしまうと大げさに言い過ぎなような気もするのでとにかく面白い底辺コリアン・SFノワールなのでみんな観てくださいね、ぐらいに留めておく。
個人的に想像する全共闘といえば「ゲバ棒」とか「粉砕」とか「中止だ中止!」等々のワードが形作る要は『AKIRA』的なものだったので拍子抜けを通り越して脱力すら覚えるほのぼの討論っぷりにズッコケてしまった。でも羨ましいね、この関係性。
CGワンちゃんのバーナードくん、中に人間が入っているようかのように動くのでハリソン・フォードの出演を念頭に置いて観るとハン・ソロとチューバッカの出会いをチューバッカ目線から描いたスターウォーズの外伝に思えてしまう。
ホンカの家とか地獄底辺酒場のすばらしい汚美術、そこに集う面々の最高にきたならしいご尊顔、あまりにも欲望が直球かつチープなバカ妄想場面、酒飲みを狂気へ誘う酒瓶の音色。すべてがどうしようもなくて最高だった。
障害者が主人公だからと過度に障害を前に出す必要もないと思うが、俺はね、障害者も健常者も変わらないよ! っていう強さ志向の「やさしさ」が、どうしても無神経で、個を押しつぶすものに見えて受け付けなかったんだよ。
島根の刑務所にカメラが入った…と聞けば中島貞夫×松方弘樹の『暴動島根刑務所』が否応なしにも頭に浮かんでしまうわけですが全然そんなんじゃなかったです。メンタルヘルス系の人間再生ドキュメントでした。
ライブビューイング感がすごかったので観客参加型上映とかやってほしいな、こういうの。みんなで猫の仮装して。あとCG化け猫はオマケです。