ソーじゃねぇよトールだよ映画『MORTAL モータル』感想文
澄んだ映像は美しいしムードも抜群だったがもう一山欲しかったなぁとか思ってしまうアンドレ・ウーヴレダルのマイティじゃないソー映画。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
澄んだ映像は美しいしムードも抜群だったがもう一山欲しかったなぁとか思ってしまうアンドレ・ウーヴレダルのマイティじゃないソー映画。
まぁ要はクリスチャン映画版の『スター誕生』なのだがー、いやぁ、イイ映画でしたね。クリスチャン映画と理解した上で観れば面白いっすよこれは。曲も良いしね。
ファウンド・フッテージのアブダクション映画をモノホンとして悪いやつに売られてしまったという映画監督の話とか本人は至って真面目なアブダクション肯定派と思われるインタビュアーが「なぜ宇宙人は頻繁に地球を訪れているのにホワイトハウスには来ないのですか?」って訊いたりしてるの笑ってしまった。でも基本、ガチな映画です。
映画でできるウソしか詰まってない愉快にして巧緻にして優雅でありつつ愛情深くも悲痛で切実な空前絶後の映画愛映画。いやもうすごいよ。
最近のダルデンヌ兄弟はいかにもなヨーロッパ的映画監督の衣を纏ったフランク・キャプラの後継者だと思っているので、重いテーマに反するその安直さにアメリカ映画的な楽観主義が感じられて非常によかった。
色々と伝統宗教の余裕を感じるクリスチャン映画。主題歌歌ってるクリスチャン・シンガーなんか『ブレードランナー2049』のサントラにも一曲入ってる人なので金のかけ方が違う。
SFがどうとか、近未来がどうとか、エイリアンがどうとか、そんなものは客寄せの装飾のようなもので、その下にある「ロシア」の凄まじさにヤラれてしまう大虐殺SF。
アメリカの民主主義的理念と行動主義の基盤にキリスト教信仰あり、と再確認させられるクリスチャン向け教育伝記映画。差別はやめよう! 神さまが怒るぞ!
不要不急の他県移動は控えてくれと偉い人から言われても映画館で新作がやっているのならおいそれと従うわけにはいかない。たとえそれが幸福映画だとしてもだ。だが、二時間かけて辿り着いた映画館で見たものは…。
映画の背景に目を向ければ幸福映画でいちばん面白かったかもしれないが映画単体として面白いところはなかった。幸福の教祖神話映画『さらば青春、されど青春』のパラレル続編です。