結構難しい『テルアビブ・オン・ファイア』感想文
エリオット・グールドっぽいノンポリのふらふらした人が色んなものに翻弄されながらトントン拍子でステップアップしていく映画、ぐらいに単純化して楽むことはできたけれど、これはもうちょっとちゃんとお勉強してから見直したい映画ではあった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
エリオット・グールドっぽいノンポリのふらふらした人が色んなものに翻弄されながらトントン拍子でステップアップしていく映画、ぐらいに単純化して楽むことはできたけれど、これはもうちょっとちゃんとお勉強してから見直したい映画ではあった。
面白いは面白かったがしかし4時間弱もランタイムがあるのだし、こういう題材なのだから個人対個人の物語に終始するのではなくてもう少し大局を見たかったという気もする。
映像で見る草間彌生レトロスペクティブ・カタログ。クサマニアには全然物足りない映画でしょうが、草間彌生をあんま知らない俺にはワンダーな76分でした。
最初のダンスシーンが最高なのでホラーなのに後のホラー展開が全部グダグダの蛇足に見えてしまうという作りが物語に込められた教訓を体現している。
B級オモシロとB級人生賛歌だけで構成されている上に台風の時に興味本位で避難指示地域に入ったり増水した河川を見に行ったりするとワニに食われるから絶対にやってはいけないというありがたい教訓まで得られるB的に完璧な87分だった。最高。
自由のために速度を求める二人の前に立ちはだかるのが速度を拒絶することで自由を得ようとするアーミッシュ、というのはなんだか図式的というか説教臭いと思ったが、ともあれさり気ない風刺もよく効いたなかなか面白い映画だった。
戦場ジャーナリスト映画監督マシュー・ハイネマンの檄重ジャーナリストドラマ。大必見。
幸福映画ではいちばん興味深かったかもしれない。もしHSUの入塾(※認可下りてないので卒業しても大卒になりません)を考えている人がいたら一度見てみたらいいんじゃないですか。こういうことをやっている、ではなくこういうイメージを売ろうとしている、という点に着目して。
シーズン1はさすがに開幕エピソードから気合いが入っていて檄渋かつゴージャスな映像のオンパレードでしたがシーズン2はそこらへん控えめでストーリーを見せることを優先。いやぁ面白かった。(1/2)
こういう形で芸術作品の生と死を浮かび上がらせるというのはなかなか面白い趣向、美術館でばかり作品と触れているとお値段と一緒に意外と忘れてしまいがちな作品の生を改めて意識させられるよい映画。