紀里谷和明引退作『世界の終わりから』感想文
紀里谷和明が舞台挨拶で映画監督引退表明をしたというこの映画、本気の映画であった。そして本気だが薄っぺらい映画でもあった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
紀里谷和明が舞台挨拶で映画監督引退表明をしたというこの映画、本気の映画であった。そして本気だが薄っぺらい映画でもあった。
イイ話の映画ですけどジャッロ映画として観たら結構ガッカリする出来なので観たい人は変にハードル上げたりしないであくまでも多少の説教感があるおじいちゃんのイイ話として観ることを推奨します。
プロジェクトKのKはKOREAのK、そしてケモノのK!まさかそんなことになるとは思わない展開にウヒョーとなるかズッコケるかは観る人次第だが、びっくりすることは間違いないぞ!
災厄だらけの現代に生きる人々が抱える不安や心労あるいは狂気を寓話的に表現した映画としてヨーロッパのえらい映画祭に出品されても全然おかしくないぐらい見事な一本。ようやく本当の意味でシャマランが帰ってきたよ!
ダルデンヌはアメリカのB級ノワールを本当は撮りたいんだ論者の俺なので終盤の引き締まったアクション・シークエンスは素晴らしいなと思ったし難民のリアルをカメラで切り取る社会派映画というよりたまたま主人公が難民なだけのB級ノワールとして観ればかなりよい映画に思える。
嘘を嘘と見抜ける大人なら大いに楽しめ、そして憑かれた心がスッとするに違いない…これはもしや、除霊体験?
まぁなんていうかエンディングノート的な? 物語としてはオリジナル版よりこっちのリメイク版の方が普遍性はあるかもしれないし、楽しめるは楽しめましたけど、グッとくる映画かといったらそうではなかったな俺は。
面白かったけどあんま冒険感なかったので観に行くかどうかはわからないけど続編あるんならもっと冒険っぽいことしてほしいとおもいます。
挑発的な選曲で幕を開けるこの映画は言うならばボウイの映像ライブにして映像と音楽で観るボウイの思想書。観ろとしか言えない。
昨年借金を完済したニコラス・ケイジがプロデューサーと主演の二役をこなしたおめでたい映画にも関わらずなんか大味でマイルドで個性薄くあんまり面白くなかった。