天才デタラメ映画『私がモテてどうすんだ』感想文
カワイイ男の子とカワイイ女の子とダンスさえありゃ他は全部デタラメでも映画は出来る! 映画ってこんなデタラメで良いんだと感動さえ覚える一本だった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
カワイイ男の子とカワイイ女の子とダンスさえありゃ他は全部デタラメでも映画は出来る! 映画ってこんなデタラメで良いんだと感動さえ覚える一本だった。
殺人鬼の度を越した狼狽っぷりに笑いつつ俺も何らかの理由で殺人を犯す時はきっとこんな風になるだろうなと思えてまさしく「不安」な映画でした。怖い。
「私は息子の射精を手伝いました」とかいうオッサンの衝撃モノローグから始まる映画が面白くないわけはない。
どうかしていると思うが面白かったですよ。ディズニー映画の代替物を求める向きにはまったく勧められないが子供と一緒に観れるドラッグ映画と思えばなかなかユニークで良いんじゃないかな。
エジソンの伝記映画と言われれば脊髄反射的にお勉強映画を想像するがそんな映画では全然なかったという衝撃。あえて言うなら映画版『帝都物語』のような…なんだかすごいぞ!
SFがどうとか、近未来がどうとか、エイリアンがどうとか、そんなものは客寄せの装飾のようなもので、その下にある「ロシア」の凄まじさにヤラれてしまう大虐殺SF。
も~うアシッド。最初から最後まで全トリップ。バッド多め。虫は出るわ内蔵は出るわ肉体は変容するわでもうね、とにかく、超ニューエイジな西海岸アニメでした。
奇才ホドロフスキーの精神分析療法ドキュメンタリー。これを観るとホドロフスキーの映画に出てくる様々な暗喩や象徴的行為の含意がするする読み解けるので、いかにも怪しげな臭いがしますがむしろホドロフスキー映画の入門編としても観れる。
日常の中にぽつんと紛れ込んだ非日常が次第に秩序を狂わせ日常を崩壊へと導いていく。抽象的に言えばそういうお話なのでそれならそれで突き詰めてほしかった、いや突き詰めなくともそういうお話としてきちんと着地していれば…という思いがなまじハード警官ドラマ+社会派群像劇として面白いものだから、めっちゃあった。
ホストと土方とヤンキーとヤクザ。ダンスとケンカとヤンキーアクション。隙あらば飛び出すシャンパンコール。愛と仁義と下剋上。コミカルに演出しているとはいえ話がVシネなので前作劇場版のようにキラキラポップな観るアッパードラッグ映画ではないが、今回も唯一無二のEXILEスタイルの映画でしたな。